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2004年11月01日
昨日から、メールや電話がやたらと多い。 葬祭ディレクター試験の結果が出たようである。 津々浦々の受講生から次々と舞い込む朗報に、自然と頬が緩んだ。
合格された方々を心から祝福してあげたい。 そしてこの葬祭業界を少しでもクオリティの高いものにして欲しい。 これからが本当のスタートである、そんな気概で、これから日々の業務に取り組んでいただけたらありがたい。
喜ばしいからこその苦言を・・・。 受験対策の講座でいつも言っていることだが、このレベルで満足しないでください。 何か一つでもいいから本当のスペシャリストに成ってもらいたいし、もっと広く、もっと深く、生涯を通じて学ぶ姿勢を保って欲しい。 葬儀はそれほど奥が深く、意義深いものだと思っている。
運悪く不合格だった方は、焦ることはないし、人生は先が長いですよ。 「運悪く」と言ってしまいましたが、人生は何が起きるかわかりません。 不合格だからこそ見えてくるものがあったり、逆にチャンスが広がることだって在り得ます・・・と、こんな時はプラス思考でいきましょう。
未来は不確定だから、人生の醍醐味もあるのです。 突き詰めれば、ほんの僅かな「ゆらぎ」によって、未来は大きく変わることもあります。 目先の「資格」に振り回されずに、日々の業務に取り組んでいただきたい。
ところで最近読んだ本の中で命の不思議について改めて考えさせられることがありました。 話のスケールを大きく拡げますが、原始の地球には月がなく、ある時小惑星の衝突によって地球の地殻が剥がされ、それが月になったとも言われています。
もうお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、そうです、月と地球上の生命との不思議な関係についてです。
最初は地球と月の距離はとても近く、その強い潮汐力によって地球の公転速度は徐々に弱められ、やがて月がほぼ現在の位置に収まり、地球も1日24時間となったのです。 (かつて地球の1日は16時間くらいだったと言われています) 当初の強大な潮汐力は海を広大な干潟に変え、原始生命誕生の濃密なスープが出来上がった・・・、それが生命誕生の起源と言われます。
満月の時にだけ産卵する海洋生物。 また回遊魚のサケは、海へ旅立つ前に淡水から海水に適応するために細胞の性質を変えますが、それは新月が引き金となって起こります。
地球上の生命の誕生に月の存在が一役買っていたからこそ、この地球上の生物は月の影響を受けているのです。 途方もない永い歴史の中で、生物の体内時計や生活サイクルが作られてきたのだなあと思うと、命が愛しく思えて仕方ありません。
遥かな時の流れの中、計り知れない多くの命の上に連なる今の命。 私たちの足元に眠っている、私たちと繋がる無数の命。 その大切な命を、厳かに送って差し上げる儀式・・・。 葬祭の仕事は、「資格」でやるようなものではありません。 驕らずに取り組んでいきたいものです。
月影の いたらぬ里は なけれども ながむる人の 心にぞすむ (法然)
輝く太陽だけでなく、時にはひそやかな月にも感謝しながら。
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投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2004年11月01日 00:24
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