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2005年01月18日

乙女の尻(関谷 京子)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私には、尻にふたつの大きな目がある。
昔、音楽コンクールに出ていた頃の勲章である。
シンセの椅子が鉄板なのに日々何時間と練習し続けた結果だ。
(圧迫摩擦によるものか?)最初は美しいお尻だったのである。
一皮剥けて、血が滲んでかさぶたになり、かさぶたが取れたら 
ワントーン黒めの赤アザになり、それでも練習を止めないから 
また血を滲ませて、と繰り返すうち紫色になり、
いつのまにか黒ずんだ大きな大きなふたつの目となってしまった。

その昔このアザが出来たのに気付いた時私は、
嫁に行けないと覚悟したものだ。
だってだって二十歳の乙女の尻に黒い目だよ、黒い目!
お陰様で、コンクールでインターナショナル大会まで行き、
賞をとれたのがせめてもの救いと言い訳だ。

運良く優しいダーリンに拾われたが、
今もって知ってか知らずか、この事には夫は触れてこない。
その時のではないけれど、写真は最近我が家に嫁いできたシンセです。

 

今度のシンセには申し訳程度にクッションが入った椅子なので、
これ以上醜い尻にはならないことを祈るばかりだ。

このピッカピカの楽器を使って作曲した葬儀BGMも、何とか一段落した。
もうすぐかわいい曲たちが私の手からは離れるが、
評判が良ければ努力の甲斐あってこれ幸いである。

最後に、
[6433]・・・とても重い命の一つひとつだ。
心からご冥福をお念じ申し上げます。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年01月18日 22:25

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