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| 葬儀の司会は奥が深い・・・(石川 元) »
2005年01月09日
先日、都心のホテルで婚礼司会をした。 久し振りにシティホテルで、今どきのホテルマンの立居振舞が観察出来る ということで非常に興味深かった。
昨今、葬祭ホール向けの接遇研修会が増えて来た。 セレモニーの中でお客様を接待するということでは、 ホテルマンも葬儀スタッフも同等のレベルであるべきだと思う。 これからは葬儀業界も本当の意味でホテル並の接客レベルに 達することが求められて行くだろう。 ホテルマンのお客様へのサービスの動作と、 葬祭ホールスタッフの接遇の動きと何が違い、 何が通じるのか、そして今どきのホテルのスタッフは、 どのような立居振舞をしているのだろうかというあたりをじっくりと見てきた。
そのホテルは、全体が「クール&ビューティー」という印象。 宴会場ロビーに立っているホテルマンは、 入口を入って来た私にニコリともしなかった。 これは、「クールさ」と言うのかも知れない。 「スマートさ」とも言うのだろうか・・・。 でもその「スマートさ」は一歩間違えれば「冷たさ」に繋がるような気もするが。
とにかく入りくんだホテル内で、どこへ行くのにも迷いそうになる。 私がキョロキョロしているとスタッフが声をかけてくれる。 声のかけ方はとても慣れていてこれも「スマート」 この日は司会者として、担当キャプテンと打ち合わせをした。 このキャプテンも「クールさ」が表に出た印象。 (どちらかと言えば神経質そうな振る舞い。ホテルの傾向というよりは個人的なものか) しかし最初の第1印象が良くも悪くも私が感じたキャプテンの全てである。
葬儀という仕事に従事している私は、日頃葬儀の現場で 「うれしそうな笑顔」と「身だしなみのすべてにおいての華やかさ」を自制している。 それはその場にもっともふさわしく無いものであり、 お客様に対しての心遣いに反するものだから。 だからこそ結婚式という現場で働く人にはもっともっと笑顔を使って欲しいと思った。 喜びの現場であり未来ある二人の新たな旅立ちであり、 そこにいるスタッフ全員がもっとオープンに祝福してもいいのではないか。 そして笑顔はホテルマンの大きな武器のひとつであると思う。
今回の婚礼は130人のゲスト。 15あまりのそれぞれのテーブルに、一人ずつのスタッフがスタンバイする。 開宴前にお客様が着席する時には、 椅子を引き座らせてあげ、何か用事があれば耳をかし・・・。 これは開式前の葬儀式場と似たような光景である。 サービススタッフとしては、お客様をよく見て、 その方が何をしたいと思っているのか、何を聞こうとしているのか・・・ の全ての想いに添って仕事を進めるということ、 葬儀も婚礼もスタッフとしてのお客様への心の向きは同じである。
現場スタッフサービスの動きは、婚礼も葬儀も あまり変わりはないということが分かった。 *しっかりと姿勢良く「きおつけ」の姿勢で立てること、姿勢良く歩けること *落ち着いた気持ちの中にも、テキパキと身体が動くこと(バタバタとは違う) *あらゆる場面でお客様に対しての言葉が常に出てくる (適当な大きさで、お客様にもはっきりと聞こえる) *すべての動作に「心」があること(お客様は一挙手一頭足を見ている)
そして、婚礼も葬儀も、そのお客様に向けた「ホスピタリティの心」が不可欠である。 喜びには喜びの、悲しみには悲しみの、それぞれの「おもてなしの心」があって、 初めてすべての動作が生きてくるということだ。 婚礼も葬儀も、私達が接待するのは「人間」である。 そして「人間」は、誰でもが「心ある暖かさ」を求めているのだ。
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投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年01月09日 22:34
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