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2005年02月18日
<こだわらない遺族とこだわる遺族>
2月の寒い中、連日、通夜・葬儀の司会の依頼がありました。 (1.) 故人は中小企業の会社の社長で、 先代の後を継ぎ本当に小さい製紙会社を盛り立てた人。 杉並区にあるお寺に足を踏み入れると、花輪が境内にはずらりと並び、 式場内もお花で埋め尽くされていた。 さてどんな注文があるのか! ナレーションの題材は山ほどあり、指名焼香がずらり、弔辞も・・・ と戦々恐々とかまえていたら、指名焼香、弔辞もなく ナレーションにいたっては、故人の年表のような経歴などはなく、 人柄がわかるエピソード中心の資料が1枚だけでした。 ホッ!しかし、そうなるとプロの司会者が呼ばれた意味がなくなると俄然奮起。 短時間でよくここまで考えられるなという内容のナレーションに仕上げ、 (これが私の得意技)何とかオリジナリティある時間に組み立てました。 こだわらない遺族の場合、 スタッフが、通常通りのやり方で進めることができるため、 ギクシャクせずスムーズに行くというメリットがあります。 その反面、特色がなく慣れが出て緊張感のない式になりやすいのですが、 そこにプロ司会が入り二つ三つ味付けをすると意外にいい葬儀になります。
(2.) 故人は画家で、日本でトップの芸術大学を現役で合格した天才肌の人。 無宗教で、略歴ナレーションはもちろん、通夜にお別れの言葉が4人、献歌、 喪主の挨拶、(献奏もあったがカット)1時間の予定が20分以上オーバー。 弔問客は300人いたとしても献花なので、 普通なら時間内に終了することが可能です。 葬儀・告別式は、これに似た流れで弔辞が5人。 最初から1時間半の余裕を持ったプログラムでした。 ナレーションの資料もFAXで送られてきた用紙で十分足りている にもかかわらず、電話取材も希望されました。 ご遺族の希望をすべて取り入れ、内容の濃い良い式でした。 こだわりのある遺族の場合、 題材が豊富でオリジナリティを出しやすいというメリットがあります。 その反面、てんこ盛りでかえって印象が薄くなる、 会葬者が心地よい適度な時間をオーバーしてしまいがちになります。 プロの司会者は腕の見せ所が多く、またアマチュアでは進行しきれないので プロを起用する方が数段良い式になります。
こだわり・・無いとつまらない。 こだわり・・ありすぎると自己満足に終わり、ヒンシュクをかう。
上記のことを通して陥りやすい点に着目してみました。 このどちらも非常にクオリティの高い式になりったことをお断りしておきます。
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投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年02月18日 03:44
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