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2005年05月24日

疲れてます・・・(井手 一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

2日続きの研修会後は、流石に喉が痛い。
それでなくても毎年この時期は、
お声明(しょうみょう)の練習で声が擦れるのだ。
開催地は、神奈川~東京と移動はさほどでもないのだが、
それでも終わってみればグッタリと疲れている。
野球の試合に例えるならば、投手が延長18回を投げて2試合分こなすのと、
ダブルヘッダーで2試合、9回ずつ計18回投げるのとでは
疲労感がまるで違うのと同じだ。・・・(この説明分かるかな?)
つまり同じ受講生に対する2日間研修と、
異なる受講生を対象とした2日続きの研修は、
同じ2日間であっても、その疲労度は後者の方が遥かに大である。



この4月以降、月8本以上の研修ペースが暫く続くので
身体には気をつけているつもりだが、体力が落ちているようだ。
気力だけでは持ちこたえられない年になったようである。

今回大変感動したのは、前回の受講者が見事にステップアップしていたことだ。
葬儀司会のクセの矯正は簡単に出来るものではない。
ましてや司会キャリアが長い場合は、クセというよりも口調にまでなっている。
若い方なら対応も柔軟だけれど、ある程度の年齢になれば中々直せない。
それが、かなりのレベルで矯正されていたのには驚愕した。
短期間の間に自らを追い込み、相当研鑽を積まれたことは想像に難くない。
1回目の研修でベーシック理論をしっかり理解されていたことも嬉しいし、
それがすぐに形となって表れたことも講師冥利に尽きる思いだ。
3~4名の受講生の上達振りに、私だけでなく事務局のK氏も
アシスタントの石川も、拍手を送りたいほど感動したのである。
だから、終了後のビールがおいしかった。
(例によって、FUNETの体験もしていただきましたしね)



最近、講座の中での質問や休憩時間での質問の傾向が、何となく共通している。
お葬式は、地域格差があるにしても、様々な風習と結びついている。
伝統も大切、慣習も大事だが、それが意味も無く(元来は意味があった)
単なる因習化している部分もあるようだ。
時代と共に変って当たり前なものもあるのに、事なかれ主義を貫くあまり、
新しい芽を摘むということになっていないだろうか?
これは若い受講生の方に限らず、ある程度の年齢の方でも、
同様の疑問を抱えている気がしてならない。
人間が作ったものだから、人間の意志で変えられるだろう。
但し、古いものは何でも悪と決め付けるのだけは要注意。
発想の転換は必要だが、慎重に、そして前向きに、業界を良くして頂きたい。

話は変わるが、今年に入ってからの世界的な天変地異による大災害。
地球規模で情報が飛び交うので目まぐるしいが、
その中でもプロスポーツ選手やハリウッドスター達の義援金には驚愕!
[貧者の一灯と富者の寄付]について気が重くなったのは私だけではあるまい。

と、ここまで書いて6月号のフューネラルビジネスに目を通していたら、
(・・・弊社の加藤と古家の拙文が掲載されておりますので)
黄檗宗の梵唄(ぼんばい)の記事が出ていた。
梵唄とは、声明のことである。
梵土(・・・インド)の唄、で梵唄ということですから、インドの古い唄だ。
(こんな言い方すれば有り難味がなくなるけど)
どんな宗教でも音楽のない宗教は無いだろう。
宗教と音楽の関係は密接で、宗教は音楽によって広く世界に伝播し、
また音楽は宗教によって発達してきたのである。

仏教の声明は、東洋のあらゆる音楽に影響を与え、
同じように西洋音楽は、キリスト教の教会音楽を母体として発達してきたのだ。
邦楽では、鎌倉時代に発生した尺八、室町時代の謡曲、江戸時代の浄瑠璃・・・、
これらは声明に関係するものであるらしい。

あー頭の中が、声明から離れられない。
私が電車の中で聞いている音楽は、ここ3ヶ月ほど声明ばかりだ。
司会の研修ではないけれど、ひたすら聞いて、耳で憶える。
最初にいいものを聞いたほうが良い。
聞く事の重要性を自ら実践しているようなものだ。(納得)

前回の反省を込めて今回のエッセイは少し硬いですな。
あっ忘れていましたが、五月の新作紹介サービスをしていなかったので・・・。
ドーンと行きますか!(もうすぐ五月終わるけど)

[五月通夜 プロローグより]
暮れゆく時の中で、赤く染まった悲しみが、少しずつ闇に沈んでいきます。
人は誰しも人生の一コマが、思い出という形で切り取られ、
心のアルバムに足跡を残しています。
時間を遡り、記憶を辿れば、懐かしいあの日が、鮮明に浮かび上がるでしょう。
亡き人を偲ぶ通夜の夜を迎えました。

[五月の風景 プロローグより]
青く晴れ渡った空の下では、様々な人生の風景が広がっています。
移り変わる時代の中で刻まれてきた、数々の思い出…。
人が残す、一度きりの人生劇場のドラマは、涙と笑いで溢れています。
そして今、悲しみの時間が、五月の風に揺れています。

最近、自分の原稿に感動出来なくなりました。
捻り出される原稿の傾向に限界を感じますね。
違う感性を持ちたいなと思いますが・・・。
ではまた。
実は今日も、そして明日も司会研修会の真っ最中なのでした。
その報告はまた後日。

<割り込み>
FUNET追悼文[表紙作成システム]の背景画像が追加されています。
これで表面5デザイン、裏面10デザインになりました。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年05月24日 19:03

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