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2005年06月29日

旅は道連れ!(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

6月15日フューネラルフェア初日で講師をさせて戴いた私は、
追加講演の2回目を17時過ぎに終えて、
ユニコムさんの担当者とのご挨拶もソコソコに、
次の日研修会が開催される愛知県に向かった。
東京駅で朝預けてあった大きな荷物をコインロッカーから取り出し、
軽く夕食を済ませ、キヨスクで買った缶ビールをぶらさげて新幹線の指定席に座った。

仕事帰りの新幹線座席でビールを飲む時には、
お隣にどんな方が座っているかがチト気になる私だ。
ビジネスマンのおじ様&お兄様だったら「OK!」
大体その方も自分のビールを「ぷは~」と飲んでいる。
私も一緒に「ぷは~」と出来る。

これがお隣が女性の方だとちょっと気になる。
気軽に「ぷは~」とは出来ない気がするからだ。
ビールの匂いが嫌いな方もいるだろう。
気分がすぐれない方もいるだろう。
そんなことを考えて大好きなビールを遠慮することも多々ある。
しかしこの日はどうしても、
私だけで密かに<フェアが無事に終わったことの【乾杯】>がしたかった。

乗り込んでみるとお隣は上品な女性の方だった。
窓際の席に座る私は「失礼します」と謙虚にその方の前を通る。
その時にすごくにこやかにその方は「どうぞ」と言ってくださった。
ほんの数時間だが座席でお隣どおしになるということは、
生きていて何かのご縁と感じるが、
たいがいはお互いの時間を尊重しながら寡黙な時間を過ごす。

その時私はビールをすぐには飲まずに、発車するまで様子をみた。
そしていよいよ新幹線が動き出して控えめにビールの栓を開けた。
「ゴックン・・・。ああ、やっぱりいい仕事の後のビールは美味しい!」
なんて思っていると、その隣の女性がごそごそと
ご自分の荷物の中からお弁当らしきものを取り出した。
「ああ、この方もお食事をするんだな」
なんてぼんやり考えていると突然、そのお料理を私に向けて、
「もしよろしかったら、おつまみにいかがですか?」
と差し出したのだ。
「でも、お箸がないんです・・・」とおっしゃりながら・・・。

私はびっくりすると同時にその心遣いがすごくうれしくて
「お箸ならあります!」と思わず言ってしまった。
私のカバンの中は、お箸をはじめ、楊枝、濡れティッシュ、綿棒、裁縫セット、
かゆみ止め、目薬、頭痛薬、ビニール袋、輪ゴム、バンドエイド、歯磨き、
シャンプー&リンス、ライター、白手袋・・・、
どこで何があっても困らないコンビニ状態だ。

軽く食事を済ませていた私は、それほどお腹が空いていたわけではなかったが、
そのお気持ちを有難く戴いた。
そのお料理がすごく美味しくて、その後色々と話が広がった。
もちろんその日、フューネラルフェアという葬祭業者専門のフェアがあって
そこで講師をしてきた話。
音楽を専門にしてきての今があることなどなど。

その方がとても聴き上手でいらして、葬儀のことにも興味を示されて、
それに甘えて結局は降りる駅までずーっと二人のおしゃべりは続いたのだ。
初めてお会いした方とは思えないほど、気持ちが通い合う楽しい時間だった。
下車駅近くになって最後に名刺をお渡しして別れた。

フェアと新幹線での素敵な出会いの余韻を心地よく抱えて、
夜9時過ぎに研修会開催地のホテルに入った。
いい1日だった。

<井手の割り込み>
私も新幹線や飛行機でよく移動しますが、
お隣の方が、若くて、美しい女性だったら・・・
あー、出張がどんなにか楽しいことでしょうね!
きっと話に夢中になって、降車駅を2つ3っつ・・・
乗り過ごす・・・かもね、多分、きっと。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年06月29日 11:13

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