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2005年09月13日

研修会の季節がやってきました!(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

秋田で、葬祭ホールスタッフ向け接遇研修会がありました。
秋田空港に降り立つと、見渡す限りのススキの穂。
「ああ、やっぱりちゃんと秋はやって来ている」とつぶやいた私だ。
暑い暑い夏が、確実に秋へと移行している。
東京では湿度の高い蒸し蒸しする日が続きうんざりしていた。
秋風に心洗われるような秋田の2日間を過ごした。

秋田には全日空で入ることにしていた私は、
初めてゆっくりと羽田第2ターミナルを見渡した。
もうすでに出来て半年程の第2ターミナルは何度も利用してはいたが、
行きも帰りもいつも急いでいることが多く、のんびりと見学したことなどは無い。
そういえばJALと一緒だった頃のターミナルだって、
ゆっくり滞在したことなど皆無だ。
今回は早目に着いたので、いつもは京浜急行を降りてその人の流れと一緒に
そのままエスカレーターで出発ロビーまで行くところを 
今回はちょっとだけおしゃれなカフェで過ごし、
ステキな丸いエレベーターに乗ってみた。
「オシャレ!」
ふと見上げてみればオーロラのようなオブジェ。
女ひとり、気分は優雅に秋田へと旅立った。

 

秋田の接遇スタッフとの研修会は9ヶ月ぶりである。
今回は全県から集まった20名のスタッフを前にしての研修会だ。
この葬儀団体の皆さんは、私をとても厳しい講師だとおっしゃる。
受講生を泣かせるくらいだと。(過去に1回だけあった)
初めて私に会う受講生の方々は、そういう意味でも非常に緊張しているらしい・・・。

全国の様々な葬祭業者の皆さんとの研修会で、私の接遇理念は一貫している。
葬儀スタッフとして、悲しみのお客様に対する接遇マナーのテクニックも気持ちも、
その方向性も視点も、地域がどこであろうと、ご指導する時の気持ちの向きは同じだ。
たぶん妥協を許さない徹底的な指導が、厳しいととられるのかも知れない。
(私は「五黄土星」の星の下に生まれた。土星の人は何事も真剣に、どこまでも追及
するという傾向があるという。確かに私にはそういう癖がある・・・)
でも考えて欲しい。
研修会にお金をかけて貴重な時間をさいて、
忙しい仕事の様々な環境を整えながら受講生は集まる。
それは紛れもなく
「地域のお客様に葬儀を通してご満足戴き、会社がさらに発展して行くために」
という目的のためである。
もっともっとお客様に来ていただいて愛されて、
繁盛していきたいからこその研修会だ。 
葬祭業者は今、どこに行っても、生き残り競争の真っ只中にある。
トップもベテランも若手もパートもアルバイトも、
そこにいるスタッフ全員が、お客様を増やして行くためには、
接遇力をつけて無駄の無い行動をして行かなければならないのだ。
講師の私も微力ながら、会社の将来を左右するという責任を背負い、
心と身体を張って研修会に臨んでいる。
その貴重な時間の中で、受講生にお世辞言っていい気持ちにさせて、
気取ったことを言いながら、のんびりと楽しいだけの研修会をしていたら、
二度と講師としてのお呼びは無いだろう。
待った無しの葬儀の現場は、研修会においてもきれい事では済まされないのだ。

そして、常に私は講師としての熱い思いを持ちながらご指導させていただいている。
・素晴らしいホールが建ってからが勝負!ホールに負けない人作りが必須!
・この葬儀社にナンとしても「地域ナンバーワン!」になって欲しい
・このスタッフに、葬儀という仕事を通して生き生きと輝いて欲しい
・悲しみのお客様をサポートするという仕事の素晴らしさを知って欲しい
・葬儀という仕事に携わったことを後悔してほしくない
・葬儀という仕事に誇りを持って生きて欲しい
等など・・・
だから、研修会が進む内に、私の口調も顔も?だんだん強く厳しくなって行くのだ。
でもその思いが伝わらずに空回りすることもある・・・。(ちょっと悲しい)
私に怒られたら、見込まれたと思って欲しい。
「このスタッフは、どうでもいい」と思ったら私は何も言わないでほおって置く。
正直言ってその方が楽だ。
そして厳しいことを言う私は、何も個人的な感情をぶつけているのでは無い。
厳しいことを言わなければならない時、私だって辛いのだ。
そして怒ったり注意した後は、必ずその人をフォローすることを心がけている。
(つもりだ)
スタッフだって一人の人間。
土俵の下に落としたら、必ず手をとって救い上げることを忘れない。
これは受講生との信頼があるからこそ出来ることだ。
所謂私の「愛情表現」である。
だから、厳しい先生と言われても私は全然構わない。
むしろうれしいくらいだ!
だって世の中の本当の厳しさはこんなものじゃないもの・・・。

 

さて、研修会の話に戻そう。
去年からお付き合いをさせていただいているが、今回秋田の皆さんの葬儀接遇にも、
少しずつそして確かに「改革の風」が吹き始めていることを感じた。
多くの葬祭ホールのスタッフが集まる研修会の中で、
自分のホール独自のマニュアルを作成し提出してくれたところがあった。
与えてもらうことばかりを考えるのではなく
「自分たちで考える・行動する・変えて行く」
その言葉どおりに動き始めたホールがある。
「そう、その調子!」
今後がすごく楽しみである。
今努力していることは少なくても1年後、2年後に花開く。
何かを変えて行くには多くの時間と労力がかかるのだ。

 

これからも私はこのまま私らしく、葬祭ホールに
「いい意味での改革の風」を吹かせて行きたい。
私にとって受講生の皆さんは私がいつまでも見守って行きたい同士であり、
大切な仲間たちであるのだから。

そういえば今回は、着いた日に初めて秋田市内で名物料理を食べた。
その名も「秋田ご膳」はたはた、とんぶり、じゅんさい、
きりたんぽの味噌田楽、稲庭うどん・・・。
これまた全国共通に美味しい生ビールと共に、大満足な一瞬だった。



秋田の皆さん、そしてご担当のIさん、大変お疲れ様でした。
又お目にかかれる日まで、お元気で!頑張りましょう!

追伸:来る10月25日に、綜合ユニコムさん主催の接遇研修会が決まりました。
6月の葬祭フェアで講義をさせていただいた
「セレモニーアテンダント」養成講座の1日研修会版です。
今、葬儀の仕事は特殊な技術を持ち合わせる専門職として、
若い方々にも注目を浴びています。
お客様の求めるものが大きく変化している今、
セレモニーアテンダントとしての接遇も普遍的な部分はそのまま残しつつも、
さらに新しい形を極めて行くことが必須です。
今現場では、何が求められているのかという実践を中心に、
受講生の皆さんと共に考えながらお伝えして参ります。
多くの葬儀スタッフの皆さんとお目にかかることを心から楽しみにしております。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年09月13日 23:03

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