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2005年12月31日

2005年を振り返って (井手 一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

・・・あっという間に一年が過ぎる。
(年取ると365日がホントに早いわ)
上半期の目玉は、何と言っても中央仏教学院での、お勤め・作法・声明の勉強。
いやあ卒業に向けて文字通り四苦八苦したことに尽きる。(正座が辛かった)
とても良い経験をさせてもらったし、年寄りの友達が一杯できたなあ。
(お陰で私も一気に年寄り染みた)
3年で無事卒業できたことに正直ホッとしたが、(スタッフにプライドが保てた)
曲がりなりにも仏教を一定レベル学んだことで、
元来器の大きな人間が、さらに一回り大きくなったようである。(笑)
(こんなこと言うからいけないんだよね)
幼い頃から神童と呼ばれ、その類まれなき才能は他を圧倒し・・・(はいはい)

人はそれぞれ自分の目線で物を見る習性がある。
葬儀社の立場から、僧侶の立場から、遺族の立場から、参列者の立場から。
同じ土俵にいるはずの担当者、司会者、セレモニーアテンダントスタッフ
だって、微妙に食い違いを見せるものである。
それらをトータルでプロデュースする際に、どうしても僧侶サイドからの目線
に安定性を欠き、首を傾げたくなるような演出を数多く見てきた。
理由は簡単、施行を担当する者が僧侶の立場での経験がないからであろう。

そこで全ての立場を体験してみたい(と思いつき)、
それを葬祭の現場で活かしたい(と打算的に考え)、
ついでに偉そうにもしてみたい(と高圧的な態度に憧れ)・・・単純な動機だ。
さらには、リンを思いっきりぶっ叩きたい、法話をしてみたい、
声明のリードをとってみたい、葬儀のお勤めをしてみたい、
高額なお布施をもらってみたい、担当者を叱ってみたい・・・。(欲望の渦)
冗談で、歌って踊れる司会者・・・等と人は言うが、
私は、導師も出来るプロ司会者・・・と言って茶化している。

仏教を学ぶというのは、それなりに大変なこともあり必死にならざるを得ない。
周りの学友は脱落するか、嵌って(はまって)しまうかのどちらかだが、
私は最後までそのどちらでもなかった。(僧侶になりたいわけじゃないからね)
ただ私の中で、お葬式全体を見る目が変わったことだけは確かである。
上手く説明できないが、例えるなら、一定の距離を置いているようで
実は優しく寄り添っているというか・・・
今までとは別の視点を持った自分が少しだけ自覚できるのが嬉しい。
途中から意地になって通った学校だが、結果オーライだったようだ。
素直に感謝しよう!(南無阿弥陀仏)

下半期は、FUNETのシステム開発やバージョンアップに四苦八苦。
次から次と出てくるアイデア、あれもやりたい、これもやりたい・・・
ITは本当に無限の可能性を秘めている。
「こんなこと出来たらいいなあ」
「こんなのがあったら便利だよなあ」
と人が思うことは、きっと全て出来るのだろう。
新年早々(明日からだけど)から、直ぐに手をつけるものもある。
一体FUNETは何処まで辿り着けるのか。
目の前に何か大きな紐がぶら下がっているのは確かなんだけど、
その紐の下になかなか辿り着けないもどかしさも感じている。
(紐を引っ張ってみたら、底が抜けたりして・・・縁起でもないこと言うな)
ITは真っ白な犬だ。だから2006年も突っ走るつもりである。
(尾も白い・・・いつもこのパターンですまん・・・でも戌年だから)

年間を通しての研修。
確か66件だったと思う。(HPの2005年カレンダーを削除したので不明)
私は手帳も使わない人間なのだ。(まったくの不精です)
詳細なデータは取っていないが、1.500人位の人とお会いしたことになる。
それぞれのご縁に感謝申し上げます。
今年の話題は、「もったいない」という日本語を見直そう・・・だったけど、
私は今年の感想を、「ありがたい」にまとめます。
(んー、仏教らしくていい感じだあ)

いざ、「ありがたい」の1.(ドーン)
地方へ行くたびに色々な情報を聞くことが出来てありがたい。
(葬儀は地方色豊かでホントに興味津々の話がテンコ盛り)
「ありがたい」の2.(ドドーン)
女性の参加者(特に若い方)が急増して本当にありがたい。
(研修会場の雰囲気が明るくなり、私のギャグが受けやすい)
「ありがたい」の3.(ドドドーン)
何度も参加してくださる方が増えてきて心底ありがたい。
(上達ぶりが身近で感じられるし、経営的にも大助かり)
「ありがたい」の4.(ドドドドーン)
受講生のモチベーションが高くなってきたのがありがたい。
(やる気があると上達のスピードも速く講師冥利に尽きる)
「ありがたい」の5.(ドドドドドーン)
宗教儀礼に興味を持ってくれる方が増えつつあるのがありがたい。
(難しい問題だけど、葬儀の中核を成すものだから逃げて欲しくない)
「ありがたい」の6.(ドドドドドドーン)
研修の中でレベルの高い質問が多くなってきてありがたい。
(クオリティの高い研修が維持できるし、受講生に刺激が与えられる)
「ありがたい」の7.(ドドドドドドドーン・・・ポキッ)
それぞれの事務局の方に骨を折ってもらってありがたい。
(本当に骨折した方もいましたけど、お手数をお掛けしています)

そしてついでに・・・
加藤が、忙しい研修のスケジュールに慣れてきたのか、
いちいちメールを寄越さなくなったのが、面倒くさくなくてありがたい。
(地方へ行くと寂しいのだろうか、大人になれよな)

石川が、年を取って落ち着いてきたのか、アシスタントの時に
派手な衣装を着て、私よりも目立つことが少なくなってありがたい。
(ミニスカートじゃなくなったのが、寂しいけれどありがたい)
発声練習が安定してきて、漸く任せられるようになったのがありがたい。
平塚での研修の時に、地元だから送迎してくれるのがありがたい。
(災難だったけど車がベンツじゃなくなって良かった…恥ずかしかったから)

橘が、ナレーションのレコーディングに協力してくれるのがありがたい。
スケジュールさえ空いていれば、どこへでも行くのが図々しくてありがたい。
橘のナレーションが益々上手くなっているのがありがたい。
(エッセイが手書きでFAXされてくるのが、笑えるくらいありがたくない)
(橘と加藤のおばさんコンビが組むと、騒々しいのがありがたくない)

藤田が、仕事もしないのに、
気を使ってくれてエッセイを書いてくれるのがありがたい。
(写真の中央にいつも自分がいるのはありがたくない)

関谷さんが、来春リリース予定のオリジナル楽曲を
すでに20曲、作曲・編曲してくれているのがありがたい。
(ただ・・・あまり思い入れが強すぎるとやりにくいので、それが心配)

越光さんが、司会者がいなくてピンチの時に、
かわいいキャラを演じて助けてくれるのがありがたい。
(ただのフラワーアレンジメントの講師ではありませんぞ)

綱島さんが、「私エッセイなんて書けません」等と言いながら
視点を変えたすばらしい文章力や観察眼をお持ちなのがありがたい。
(葬儀以外の司会ではまた助けていただきましょう)

工場長が、孤軍奮闘してシステムと立ち向かってくれているのがありがたい。
安い給料で働いてくれているのがありがたい。
これからも安い給料のままで、ずーと働いてくれると心底ありがたい。
(事務の仕事が全くダメなのがありがたくない)
(酒癖が悪いのがありがたくない)
(電話番が下手なのがありがたくない)

最後に我が家のことだけど、今年は天使がやって来たことがビッグニュース。
そして誰一人大病を患うことなく、健康で過ごせたことがありがたい。
(これもひとえに私の努力の賜物です・・・笑)

エッセイを訪問してくださる皆様に一年分の感謝を込めて・・・
「ありがとうございました」
こんな拙い(つたない)MCエッセイを読んでくださって
「もったいない」(オチでーす)

どうか良いお年をお迎えください。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年12月31日 10:15

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