東京都内、最寄り駅すぐそばにある、
式場の狭いお寺での葬儀でした。
開式前に会場に着いたものの、すでに300人超の列。
これ程の規模の葬儀は、私にとって初めてかもしれません。
(翌朝の報道によると、1000人を超える参列者だったようです。)
報道陣も50人規模で会場外に待機しており、
著名人が通るたびにフラッシュが炊かれていました。
記憶の限りですが、式場図は以下のようになります。
多くの弔問者を想定し、
導線を強く意識した構成だと思います。
そのため、メモリアルコーナーなど一切なく、
シンプルな葬儀でした。
ただ、式場前に著名人の名札が所狭しと並んであり、
加えて故人の功績は誰もの記憶に残る程のものであったため、
それでも十分に故人を偲べる空間になっていたと思います。
式場内には100程度の椅子が設置されていたにも関わらず、
遺族のみが挨拶にいる程度で、空席でガランとして点は、
著名人葬儀の特有の雰囲気なのでしょうか。
(席順を決めるのが大変そうなので、そういう配慮があったのかもしれません。)
司会は、50歳くらいの男性。
故人も男性でしたので、こういう場合は男性の声が合うような気もします。
口跡が少し気になりましたが、「落ち着いた感じの声」というのが、
今回の場合は魅力的であると感じました。
司会内容も、特に飾らずシンプル。
焼香案内も、読経から2分程度で開始されるなど、
1000人規模の会葬者を捌くのに重点を置かれた進行だったと思います。
葬儀関係者も、「浄土真宗本願寺派なので焼香は一回で」と強調していましたし。
(焼香に関することは、質問コーナーのこちらのエントリーをご参照あれ。)
私が焼香を終えて帰る際も、まだ焼香を待つ人で長蛇の列が出来ていました。
焼香数は、最初4つだったのが6つに増やされ、運営する葬儀社さんも大変そう。
個人的に有難かったのは、会葬者が待機する空間(式場外)に、
テント+暖房機器という組み合わせで、寒さをしのげたこと。
30メートル程度テントが張っていましたので、セッティングは大変だったと思います。
目立たない点ですが、待ち時間が全く苦痛ではなかったので本当に有難かったです。
(社長からテント張りの話を良く聞いていましたので、
葬儀社さんにとっては当前のことかも知れません。)
故人のご冥福をお祈り申し上げます。
<井手の割り込み>
余計なことかも知れませんが一言。
大勢の弔問客がいらっしゃる場合に一回焼香の案内をするケースは良くあります。
しかし、ご当家の宗旨が浄土真宗本願寺派だからという理由付けはいただけません。
これは都合の良いトリック・アナウンスでしよう。
何故なら、じゃあご当家が仮に日蓮宗だったら、真言宗だったら…高田派だったら
「三回焼香でお願いします」とはアナウンスしないでしょ。
業者にとって都合の良い部分だけをピックアップするアナウンスは不誠実。
一回焼香のアナウンスは、正直にそのまま伝えるべきだと私は感じています。
そもそも誰がこんな小手先のアナウンスを言い出したのでしょうか?
考え方の軽い人間の発想か、ご都合主義の司会者か。
研修会でかなり注意していますが残念ですね。
そもそも焼香で大切なことは回数なんかじゃありませんから。