故人に対する想い入れが強いご家族は、故人に掛ける時間を惜しまない。
ナレーションの材料も豊富でした。
湯灌では丁寧に髪を洗ったり、髭を剃ったり…。
開式間際まで納棺が終わらず冷や冷やしましたが、
遺族にとってこの1つ1つの儀式を終える毎に、
お別れの気持ちに整理が付いていくのかもしれませんね。
こんなに家族に愛されて幸せな故人。
追悼文の内容も遺族の想いで溢れていました。
個人葬と言ってもこの葬儀を仕切っているのは、故人の会社関係の方々です。
先代の後を継ぎ、二代目として89年間も営業所を守ってこられた故人。
各新聞者のお偉いさん、議員さんと、大勢の参列者が集まりました。
議員さんのいらっしゃる予定の葬儀は、式場到着時点での特別焼香を
お願いされる場合があるので、一般焼香の間も気を抜けませんね。
遅れて来て、特別焼香と目立つのも???と思いますが、
ご遺族様のご希望とあらばね、(仕方がないですものね)
「ご焼香は暫時お控え下さい」
「特別焼香○○○様」とご紹介しますけど…。
何だか、議員さんは遅れて来た方がお徳みたいで、納得いかないな。
今回は、開式前に来賓勢ぞろいでした。(優秀)
5人の導師・式衆の日蓮宗のお経は賑やかで、
導師のだみ声に特徴があり豪快でした。(日蓮宗は大体そうだね)
日蓮宗は、木鉦をきっかけに焼香に入る事が多いので、分かりやすいです。
葬儀では、引導前の方便品第二から遺族・親族焼香をさせてくれたので、
時間に余裕が出て助かりました。(導師の配慮に感謝します)
会社関係が主導権を握りつつ…
しかし、やはり導師達が圧倒的な力を持つ葬儀。
お経に関しての打合せは、引導前の方便品・木鉦で遺族親族焼香。
引導中は焼香を止めて。
引導後に弔辞、弔電は導師退場後に。
また木鉦で来賓指名・焼香、」とただこれだけ。
(有無を言わさず)「これで」と言う導師の威圧的なものの言い方に
…了解するしかありませんでした。
(既に開式まで時間もなかったですし、他に打合せしたい事があったので)
会場入り口の進行式次第には、開式・読経・弔辞・弔電・遺族親族焼香・
参列者焼香・導師退場・代表謝辞・閉式と書かれているのに
順番が狂ってしまいまずいわねと思いましたけど、
仕方なく導師に言われた通りに進行しました。
時間に余裕があれば、会社関係の方にも説明できたのですが、
レディーさんと担当者に報告するだけで手一杯。
心配して会社関係の方が司会台にやって来ては、
進行順を確認していらっしゃいました。
(そりゃそうですよね。イメージしていた進行順序が違うのですからすみません)
準備が不十分のまま本番に臨む…葬儀は不確定要素が多いので
仕方のない事かもしれませんが、他の分野の司会では有り得ない事です。
だから、葬儀司会は難しいのですよね。
始まる前はバタバタでしたが、何とか無事に仕事を終えてホッとしました。
この現場では本当にいろいろな事を学ばせて頂きました。
1つ言えるのは、日蓮宗のお経がある程度分かっていたから、
何とか無事に仕事を終えられたという事。
葬儀司会はしゃべりだけではなく、宗教儀礼の勉強も欠かせません。
FUNETには、各宗派の宗教儀礼(差上)も格納されていますので、
会員さんは、是非勉強されるといいと思います。
やはりお経本も購入されたほうが安心ですよね。