法事は故人の菩提寺で行われました。
食事のできる部屋がいくつもある大きなお寺です。
このご夫妻は私の高校の大先輩にあたり、
大変お世話になっていたことから一周忌の司会をさせていただきました。
食事の時間になり、私は司会の第一声に取って置きのフレーズを考えており、
「皆様・・・・」と始めたのはよかったのですが、
「だハハ・・。うヒヒ・・」と笑い声が聞こえてくるのです。
はれ? いくら同窓会気分といっても司会者がまじめに話し始めたのに、
おかしいなあ・・と思ったのですが、まだ話が途切れないのかな・・?
と思い直しコメントを続けていましたら、
「わハハハ・・・」とまたもや笑い声が聞こえてくるではありませんか。
それも天井の方から・・、ご臨席の方々も何かオカシイと思い始めました・・・
な、なんと天井のスピーカーからラジオ番組が聞こえていたのです。
近くに文化放送の電波を発信するところがあり、
マイクの周波数にあってしまうらしく、
お寺のマイクを使用するとこのようなことがしばしば起きるらしいのです。
通常、葬儀のときは葬儀社の方の持ってくる音響装置を使っているそうで、
法事は親族中心でマイクはなくても十分というのがほとんどだそうです。
ところが、今回の法事は出席者が80人と大勢だったので、
マイクが必要と判断しお借りしたのは良かったのですが、まさかのトラブル。
寺側もこうしたトラブルがあるからマイクは普段から使用していないことを
伝えてくれればよかったのですが、何ということでしょう。
マイクテストをしたときには、一切放送は聞こえてこなかったのに
本番になって・・・それも笑い声が。
しかし、こうしたトラブルも、楽しいことが好きだった故人の
「湿っぽい法事にするな」というメッセージだととらえてくれ、
大変温かい雰囲気になったのです。
とにかくマイクを使うとラジオの音が入るので、
地声で進行をすることになりました。
まあ私は鍛えていますから大丈夫ですけれど、
スピーチをする方は声が通るか心配したのですが、
お話をしている間は皆さん静かに聴いてくださり、
また、故人との思い出を語ったスピーチは大変感動的でした。
故人の同級生で女優をしている方から
「千の風にのって」という詩の朗読もあり、本当にすてきな法事になりました。
内容の濃いひとときになったのは故人の人柄からだと思います。
60年・・・仕事はもちろん趣味にも没頭、友人を大切にし、
愛する妻を尊敬してきたからこそ、こうして亡くなった後も
多くの人が集まってくれるのですね。
お墓には故人の2人の娘さんが待っていてくれたので、
きっと今は娘さんたちと楽しく過ごしていらっしゃるでしょう。
娘さんを小さいとき2人も心臓の病気で亡くし、
ご主人を60歳で見送り、残された奥様のことを思うと言葉になりません。
悲しい、寂しいという顔を一度もされませんが、
人の世の無常を感じずにはいられません。
わたしも折につけお宅に伺ったり、メールをしたり、
少しはお役に立てるようにと思っています。
先日遊びに伺ったら、着なくなった洋服を何着もいただいてしまいました。
おしゃれな方でいい服ばかりなので、とっても得してしまいました。
こちらはお役に立ちたくて伺っても、結局面倒を見てもらうばかりです。
トラブル。
怒ったり文句を言えば問題に発展しますが、
笑いに変えてしまえば良き思い出です。
<工場長の割り込み>
面白いサイトを発見しました。
全国亭主関白協会
亭主関白度が計れます。(10級~十段まで)
私はまだ未婚なので段位認定外…残念!
ちなみに、このサイトの「お悩み相談」が面白い。
お時間ある方は、是非♪