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2006年04月04日

音楽著作権 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

この2日間、FUNET会員向けのMCライブラリの4月プロローグ、
「桜」カテゴリの中から一つだけ試聴をご用意させてもらった。
これは、弊社で監修している司会音声トレーニングCDとも連動するものだ。
ところが、他社でも類似商品でウェブ配信(試聴)しているものがあるらしい。
てなわけで、早速試聴してみて・・・腰を抜かしそうになった。

弊社は、毎年のように葬儀専門の曲作りをしている。
一年がかりで10~20曲を作っていくのだが、
昨年までに80曲のオリジナル楽曲を保有している。
そのレコーディング費用は決して馬鹿にはならない。
正直申し上げて赤字覚悟の制作であり、今年もその覚悟で制作予定だ。

では何故オリジナルの葬送曲にこだわるのかというと、
曲を自前で持ってないと何かと不便だからである、というより何も出来ない。
実は、市販のCDを使っていたのでは著作権の不正使用にあたり、
葬儀司会研修も、葬儀接遇研修も自由には開催できないのだ。
ましてや葬儀司会ナレーションCDの発売もBGMがなければ不可能だし、
FUNETのDVD映像のバックに流す音楽にだって困ってしまう。
それほど音楽の著作権というのは守られているし難しいのである。

ところが、同じ葬祭業界の出版社で発売され、
弊社同様CDで聴いて葬儀司会を覚えるタイプのものを試聴して驚いた。
~これはインターネットで試聴できるのだが~
(興味のある方は「葬儀司会」で検索を)
4月のナレーションのバックには、森山直太朗の「さくら」が使われているし、
その他「タイタニック」や「アメージンググレイス」「無縁坂」「青春の影」・・・。
ここまで堂々とやられたら、さてさて次のナレーションのバックには、
一体どんなヒット曲を使っているのだろうかと、
楽しみにさえ思えてくるから・・・アラ不思議。
(これが出来るんだったら苦労はしないよ・・・と心の声)
大体テレビの在京キー曲が年間何億支払っているかご存知?

だけど・・・大丈夫だろうか。
決してライバル商品だから言うわけではない。
様々な商品があって葬儀の司会が活性化されるのは好ましいことである。
しかし、ここまでくると、さすがに言葉を失った。
言葉を失ったから、文字で書いている。(嘘)
・・・・・・・・・・・・・・・(文字も失った…大嘘)
葬祭業界の出版社は、音楽著作権の意識が低いのだろうか。
バレたら・・・日本音楽著作権協会は見過ごしてはくれないだろう。
結局痛い目を見ることになるのではと、逆に心配している。

話は変わって、音楽業界で良く言われているお話。(嘘か誠か不明)
ミュージシャンの音楽著作権の意識改革のキッカケとなったのは、
子門真人が歌った「およげたいやきくん」にあるらしい。
昭和五十年、フジテレビの「ひらけ!ポンキッキ」から生まれ大ヒットした曲。
(♪♪…もあいにち、もあいにち、ぼくらはてっぴゃんにょを…♪♪)
日本シングルレコード・CD売り上げ枚数で、
燦然と輝く歴代1位の454万枚の大記録を持つが、
この曲は悲しいかな印税契約ではなく、
その当時、うん○万円で買取りにしちゃったことで超有名。
この事件以来、ミュージシャンの間に音楽著作権の意識が高まることになった。

ところで、長い間王者の地位にいた「およげたいやきくん」を抜いたのが、
小室哲哉のglobeで「globe」は、その数455万枚だとか。
そしてこれは当分抜けないだろうと音楽業界では言われていたが、
GLAYが「REVIEW」であっさりと抜いた、ナント500万枚。
ヒエー、凄い、凄すぎる・・・。
はいはい・・・まあ夢のような数字だね、こりあ。

今回、弊社が目指すのがたったのウン百枚・・・それでも奇跡のような数字。
だってこの業界、違法なダビングをして買わない人が多すぎる。
100枚売れたら業界には500枚位出回っているのさ・・・という悲しい話。

ところで、日本音楽著作権協会にご興味のある方は、
弊社のホームページメニュー(左側)の「MCリンク集」から、
「省庁・団体」の項目へどうぞ。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年04月04日 00:00

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