1.問題意識を明確に持って受講すること。
2.常に初心に帰ること。
では1点目から。
何となく葬儀司会が上達したい…という漠然とした目的も分からなくも無いが、
具体的に目標や狙いが定まっている人ほど有意義な時間になるだろう。
それは事後アンケートの結果に如実に表れる。
「凄くためになりました」
「アっという間に時間が過ぎて退屈しなかったです」
「改めて奥が深いものだと知りました」
これはこれでいいのだろうが、ビジョンを持って参加している人のアンケートは違う。
「帰ってすぐに取り組む課題が、発声や滑舌など、基本の反復です」
「○○宗の儀礼について学ぶ道筋が分かりました」
「気になっていた自分の癖や口調についてどう対処すべきか理解できました」
しかし本当の問題はこれから。
講師の指導は、取り組むべき課題提起やヒントのオンパレードだ。
後は各々がどれだけ掘り下げられるかが大切。
研修に参加して、刺激を受けただけで満足しないでもらいたい。
2点目。
ある程度の経験があっても、どれだけ初心で受講できるか。
慣れている、知っている、という気持ちで受けるのと、
無知だから何でも吸収してやろう、と受けるのでは大きく違う。
仮に知っていた事でさえ、新鮮に、そして素直に理解できることがある。
曇った目で受講すると、どうしても景色が霞む。
葬儀司会の研修会でよくあることだが、
司会経験を有した受講者よりも、全くの未経験者の上達が早い。
吸収力の差ではないだろうか。
この2点、講師から見た受講のコツ。
因みに、面白いアンケート。
「井手先生がこんなにギャグを連発するとは思いませんでした」
「噂ではとても厳しい人だと聞いていたのですが、同一人物ですか」
「研修の本筋以外の雑談がとても面白く、一度ゆっくり飲みたいです」
「いつも隣にいてくれると安心します・・・(ハートマーク)」
…いやあ、これはこれで楽しいアンケートですけどね。
学ぶ意欲というのは、それなりにエネルギーがいるもの。
同様に、教える側の講師も相当なパワーを必要とする。
<棒ほど願って針ほど叶う>という言葉があるが、
それでも講師は、棒ほど願って指導するのだ。