長野県は葬祭ホールが充実している。
2万人前後の死亡人口に対して、ホール数は120前後。
そして骨葬で執り行われる葬儀の司会は女性が中心。
今回の受講者は男性2名が当日仕事の都合でキャンセル。
その結果、受講者全員が女性に。
私は黒一点。
実務経験1年未満がほとんど、中には全くの未経験者も数人混じる。
ただし、アテンダントの経験があるので先輩の司会を自然と聞いているのだろう。
発声・滑舌の基本練習は必要だが、進行アナウンスの音の流れは悪くない。
悪癖がついてないから、少しの指導でかなりの上達振り。
嬉しい限りだ。
ここでは年2回、葬儀司会初級と中級で研修を続けて6年ほど。
振り返れば延べ人数で多くの方が受講されている。
その結果、他のスタッフに…とりわけ新人に対しては…悪影響を及ぼす、
癖のある司会、葬儀口調の不自然な言い回しが激減した。
だからこそ実務経験の浅いスタッフにその兆候が見受けられない。
継続は力なり…とてもいい傾向だ。
先輩が実務の中で、自然と後輩に教えていく環境が出来つつある。
骨葬の司会は、遺体葬に比べて時間配分の心配が幾分解消される(出棺がないので)。
しかし、セレモニーとしてのピークが作りづらく、
参列者の一体感を作り上げるのが大変な作業ともいえる。
司会者に演出上の比重が大きく掛かっているようだ。
そうした環境でクオリティの高い司会演出が求められるが、
セレモニーの演出は司会ばかりではない。
参考までにとホテルでの追悼文(ホテルではメモリアルと題してあるが)を持参。
興味を惹いたようであった。
昼休みには恒例の、ここのH館長が、
…これ面白いね、H館長とHな館長では大違い・・・
希望する受講生に館内を案内してくれる。
例えば通夜や葬儀で一般焼香の案内がスタートする前に、
どうしても時間がない弔問客に対して、
式場外に用意された時間外対応の焼香台の飾りつけのポイントや、
この日はたまたま神道が入っていて、
この地域における独特な飾りつけの特徴など、
実に親切に対応してくれている。(有り難いことです)
因みにH館長は1級葬祭ディレクター。
長野の葬儀のもう一つの特徴は何と言っても「灰寄せ」なんだけど、
最近では自宅葬以外では滅多にお目にかかれなくなったと聞いた。
独特の風習が廃れていくのは、長野県人でない私でも寂しい気持ち。
合理化ばかりが良いお葬式でもないと思うのだが、これも時代の流れだろうか。
全国的に土着の風習は減りつつあるのが現状だろう。
松本駅が改装中でウロウロしてみたい気分になり、初めて駅ビルに寄った。
長野で初めて美味しい蕎麦にありつけた。(失礼)
それでも新潟の新津で食べた「へぎ蕎麦」が一番。
色々と考えてみると、押しなべて東京の食い物が一番美味しい気がする。
間もなく(6月下旬から)研修で全国行脚が始まる。
私は、夏のツアーといって楽しむように心掛けているが、
今年は各地の食べ物レポートにでもチャレンジしてみようか。
<おまけ>
3年前から、我が家の玄関先にツバメの巣が作られるようになった。
春以降の楽しみでもあり、毎年子ツバメもスクスクと育っていたのだが、
今年は卵の数が多いらしく、巣の中での生存競争が厳しいのだろう。
巣から雛がたびたび落ちる。
その都度、タイミングを見計らって戻していたが、
一度人間の匂いが付くと親鳥は冷たく当たることもある。
今回うまく返せずに、玄関で育てることにした。
(私の携帯と比較すると大きさがわかります)
ツバメの飼育は割と難しい。
あれやこれやと試行錯誤した結果が、ご覧の通り。
そもそもツバメは綺麗好きで、糞を巣の外にするのだ。
器用にお尻だけ巣の外に出して用を足している。
だから巣の真下は糞だらけ。
つまり我が家の玄関先は、ツバメの糞だらけ。
…ここまで書いて気になった…糞は「ふん」と読んでね、
決して「くそ」とは…。
この排泄の際に巣から落下する雛鳥も多いと聞く。
また他の雛の巣立ちの準備の余波を受けて…羽をばたつかせるので…落下に繋がる。
さらには、人間の匂いが付いたので親鳥から見放され意図的に落とされることも。
今回のツバメの落下要因は不明だが、
飼育する際に糞の処理はこちらで気をつけてあげなければ。
これは下々の仕事だから家内の担当。(ワッハハ)
ほぼ2時間から3時間おきに餌をやる。
餌もペットショップで数種類購入して試した。
餌やり用のスポイト状の便利グッズが好評だ。
これに餌を吸い込ませて、ツバメの喉の奥に流し込む。
当然夜中の2時は私の担当。
これ毎日の楽しみ、出張の時は気が気でない。
ツバメは近くで観察すると結構グロテスクで悪役顔だ。
だけど餌をやり続けていると、何ともかわいくて仕方ない。
私の姿を見つけると、大きな口を開けて呼んでいる。
親鳥になった気分。
この様子だともうすぐ飛び始めるだろう。
元気に成長して欲しい。
もし<手乗りツバメ>になったら嬉しいし、自慢できる。
「いやあ、ツバメが私に懐いちゃって南の島へ飛んでいかないんですよ」なんてね。
将来、<ツバメの恩返し>があったらどうしょう。
因みに<ツバメ返し>は佐々木小次郎の必殺技でっせ。