« 社葬の司会を終えて (石川 元) | メイン | 葬儀の「格」を決める、「スタッフの動作」(加藤直美) »

2006年06月21日

葬儀司会研修会in大阪 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

レコーディングの翌日、疲れてヘトヘトになって、おまけに少し二日酔いで、
それでもノーパソとスピーカーを持参して大阪へ向かった。
石川がいないと、スピーカーという余計な荷物が増える。
運転手と荷物持ちは、やっぱり必要だな…と心底思うが地位が追いつかない。
石川が男だったら、いや予定通り男として生まれてきていたら、
(元の名前の由来がそうなのですが、詳細は過去のエッセイをどうぞ)
問題なく大阪出張へ連れて行くのだが、女だから面倒くさい。
工場長だと迷アシスタントだしね、困った、人材不足だ。


関西を中心に25名の参加者。
皆さん、葬儀の素人に近い…というより、ほぼ素人だ。
私の講座は2日目の午前中だが、今回はスケジュールの都合がついたので
早目に大阪入りして、夕方からの親睦会に参加した。
緊張しているのか、まるでお通夜のような親睦会が始まったが、
それでもアルコールが入れば少しは和む。
挨拶の時に少しばかりお話をさせていただいたが、
それがキッカケとなって、近くに座っていた受講生とは親しくなり、
結構コミュニケーションがとれたようだ。

ケツカッチンだから(時間に限りがある)、ハイペースで意地汚く飲んでいたら、
事務局の方が、この後他の講師も来ますからもう一軒行きましょうって。
(もうかなり飲んじゃったよー)

翌日の研修は、発声練習からかなり盛り上げた。
たわいないことでも素人はうけてくれる、このあたりは素直でよろしい。
まだ葬儀に染まってない分、変にひねていない。
ちょっとした誘い水にも乗ってきて、皆の目が輝き始めた。
こうなれば研修の流れに乗れる。
かなりの量のテキストを用意しているけど、なんとかついてきてくれた。
そして司会の難しさを実感されたようだ。
興味を持ってくれるとありがたいが…。
今後の皆さんの努力に期待して、全部。(古っ)

私と同じ出身である福岡の受講生。
「井手先生、柳川には面白い独特の風習があります」
「俺も福岡出身だよ、なんだっけ?」
「出棺前に、故人の茶碗を割るんですよ」
「・・・・全国共通だよっ!」
「えー、そっそうなんすか!」(リアクションが大きい)
「それは習俗の全国何処でも使えるデパート商品券みたいなものだぜ」
「えー、しっ知らなかった・・・」

兵庫と岡山の受講生の会話が噛み合わない。
よーく聞いてみると、ご遺体で葬儀が行われる地域と、お骨で行われる地域。
それぞれに進行スケジュールが違うのに、互いにその事を知らないからだ。
…助け舟を…ご遺体葬とご遺骨葬の違いは、火葬導入の際に、
火葬を土葬の代わりと考えた地域はご遺体で葬儀を執り行い、
葬儀の最終局面を、火葬後の墓地への納骨と考えた地域はご遺骨で執り行う。
日本の主流はご遺体葬儀だが、受講生の「98へえ」程度の驚きが興味深い。
因みに世界の主流は、まだ土葬。

初日の葬儀の基礎知識の講座に、
短いスカートに、スリットまで入っている女性参加者がいた。
ありがたいことだ・・・否、ここは研修を受ける場所だから制服できましょう。
私の講座の時はズボンに履き替えていたが、
翌日は鬼の加藤の講座だから、「明日もその格好でね」と一言釘を刺しといた。

一般にアテンダントの制服のセンスは良くなり、女性スタッフも若返っている。
昔と比べて、確実にスカートは短い。(スタイルも良くなったけど)
髪は染まって、化粧は上手に…女性の皆さん、ほどほどにね。
他の大阪の研修会でのことだが、パンツルックの素敵なアテンダントがいた。
宝塚風の雰囲気でカッコイイ。
今後は制服のバリエーションも豊かになって、
それこそ魅せるアテンダントが増えるだろう。
となれば・・・司会者も魅せる司会者?

昼食をビルの14階で。
眺めがよろしい。
ツバメは、いつもこんな景色を堪能しているのか。

今集団でエレベーターに乗ると、必ず事件の事を言い出す人がいる。
私たちの身の回りには、昔から危険が一杯なのだ。
我々は気づかずに過ごしていただけ。
油断から来る落とし穴は意外と大きいことを知るべき。
一つ一つの命の大切さを噛みしめたい。

明日から、葬祭ディレクター技能審査対策が始まる。
新設された「接遇」と「実技筆記」の試験対策の講座進行をどうするか問題だ。
テキストは充分だが、講習時間に限りがあり配分が難しい。
とにかく、頑張ってこよう。

<おまけ>
昨日の石川のエッセイの割り込み、<真宗のお荘厳の花について>。
軽く質問がありましたので、軽く答えます。
一般に真宗のお荘厳での仏華は「つかみ挿し」と言います。
高価なものを態々購入する必要はなく、
季節のものを、例えば庭に咲いている草花をお供えすればよいと。
しかし、七回忌までは、赤系統の花は遠慮する傾向にあります。
これは蝋燭も同様で、七回忌以降、または祝い事では赤い蝋燭も使いますが…。
取り敢えず、軽く答えましたが、これは一応の建前でしょうね。
基本の考え方がここにあるということで理解されればよいのでは。

<お知らせ>
フューネラルビジネスフェアでは、私と加藤のシンポジウム講座の他に、
主催の綜合ユニコムさんのブースで【FUNET】の展示・体験コーナーがあります。
私も暇だったらそのブースにいますので、即席の質問コーナーもOKですよ。
エッセイのネタになりますから。
是非、お立ち寄りください。

<特報!>
ツバメが…玄関の巣に戻ってきました。
家族全員大騒ぎです。
蜂の巣を突いたような・・・ではなくツバメの巣をです。
あの、あの手乗りツバメです。

間違いありません。
その証拠に家族全員で近づいても一向に動きませんし、
じーとこちらを見つめています。
フラッシュを焚いて写真を撮っても逃げません。
だって、フラッシュ慣れしてるもんね。

だけど、餌はあげませんでした。
これからは、ひとりで、否、一羽で生きていかなければなりませんから。
自然界の掟です。
頑張れツバメ!

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年06月21日 00:01

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/332

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.