内容は、少しずつマイナーチェンジをしながらではありますが、
葬祭ホールで活躍するセレモニーアテンダントが、
実践的に使えるトレーニングになっています。
テーブルを前に座っている時間は本当に少なく、少し講義があると思うと
「はい、それではご起立ください」という私からの号令で、
皆さんは椅子を離れて葬祭ホールを想定した会場内に散らばります。
葬儀の仕事をするスタッフにとっては、
身につけなければならないスキルがたくさんあります。
葬儀の実務に関することをきちんと出来なければ、プロとしての資質が疑われますので、
どうしてもそちらのことに気持ちが向きます。
特に新人は、出来なければならないこれらの実務を一生懸命に頑張ります。
ですから、実務と同じ位大切な、お客様とのコミュニケーションのスキルの習得が、
どうしても後回しになることが多いのです。
しかし葬儀のお客様は、実務とコミュニケーションの両方が、
きちんとできる葬儀社を評価する時代になっています。
葬儀スタッフは、サービス業者としての、
コミュニケーション能力を持っていて当たり前と感じているのです。
これからの時代は、葬儀スタッフがそれらの勉強を含めた、
コミュニケーションスキルを身につけることが、益々必要になって行くでしょう。
話を戻します。
今年度の、セレモニーアテンダント養成講座の大きなテーマは、
お客様に「見せる(魅せる)」ための接遇トレーニングです。
葬儀という儀式をサポートするスタッフが、
プロとしてお客様に見せるに耐えうる「接遇の形」を追求しています。
葬祭ホールでお客様を迎えるスタッフが、
きちんとした立居振舞いで接することは、その葬儀の「格」を上げます。
葬儀の「格」とは葬儀の値段で決まるものではありません。
又、故人がどのような人であったかということで決まるものでもありません。
一人の人が生きた人生最期の儀式の中で、故人を敬い、
すべてのことに尊厳をもって接することが求められているのです。
そこにいるスタッフの態度や目線、その他の本当に細かいことまで、
きちんと出来る人になることが、求められているのです。
その為の接遇セミナーをお伝えしています。
ご参加いただいた葬儀スタッフの同じ会社の方が、
リピーターとして来てくださることも大変うれしいことです。
1人や2人が順番にご参加いただくことで、
スタッフ皆さんが同じトレーニングを積むことが出来るという利点があります。
今回も、本当に熱心な皆さんが集まり、一生懸命にトレーニングをしてくださいました。
個人レベルで自費参加した方が、
「他のスタッフよりも、1日でも早く上手になりたい!」
と熱く語っていらっしゃいました。
すでに葬儀スタッフも、個人での生き残りの時代を迎えたと感じます。
その他大勢の「どんぐりの背い比べ」ではなく、「他のスタッフよりも抜きん出て行く!」
ということを目標に持つと、人は目の色が変わります。
行動も変わります。
そしてすべてのことを栄養にして育って行きます。
セミナーの短い時間の中ですら、
より良く変わって行く人を見ることが私は本当に好きです。
そして「私自身も頑張ろう!」と思えるのです。
今回も、多くの皆さんからエネルギーを戴きました。
ありがとうございます!
この日は、このセミナーの後そのまま翌日の研修会場へと向かいました。
東京駅から乗った電車の中で、あっという間に心地良い眠りについた私です。
「大変、お疲れ様でございました」