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2006年07月24日

研修報告in長野 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

活発な梅雨前線の影響をモロに受けた長野県。
あちこちで鉄砲水や土石流の被害が…。
自然が猛威を振るうので、電車も動いていない。
予定では新宿から松本まで特急「あづさ」で約3時間。
しかし、この路線は甲府から先が雨に極端に弱い。(すぐ止まる)
調べてみたらやはり運休…そこで事務局の方と連絡を取る。
取り敢えず松本へは向かわずに、東京駅から新幹線で長野駅へ入ることにした。

思い出したくもないが、思い出そう。
3年前、今回と同様、特急「あづさ」で松本まで行く予定が、
ナント切符を誤売されたことがある…国分寺駅でのことだ。

緑の窓口で購入した特急券(グリーン席)が、実は大雨で運休だった。
そのことを知らずに駅員が私に売ったというわけ。(ホントかよ)
まあ、運休決定の一歩違いで売ったということらしいが。
私は八王子の駅でその事実を知る。
運休なら仕方ないけど、次の電車に乗せて欲しいと頼む私…。
ところが席がないので自由席で行けと、駅員。
ちょっと待て…誤売したのはそっちだろう、何とかしろよ。
こうなった責任ちゅうもんがあるだろうが。
自由席なら新宿から乗らない限り座ることは出来ない。
指定席でもいいから何とかしろと詰め寄ったが、出来るわけがない。
窓口で揉めていると、ほんの少しだけ偉そうな馬鹿が出てきて、
「甲府からの指定席で手を打ちましょう」だって。
仕方がないから了解したけど、この日は大雨。
甲府まで立って乗って、甲府でやっと座ったと思ったら、
雨の影響で電車が止まりやがった。
2時間も留まったまま動かず、挙句の果てには
「この電車は、今から各駅運転いたします」だって。(ふざけるなっ)
その瞬間、ホームに待機していた学生たちが一斉に乗ってきやがった。
特急電車なのに、ギュウギュウ詰めだよ、まったく。
…という苦い教訓の持ち主なのだ私は。

さて、新幹線で無事に長野に着いたはいいけれど、やはり電車が動いていない。
何としても今日中に松本に入らねば。(んー困った)
とにかく復旧するまで待つしかないか、と思っていたところアナウンスが。
どうやら各駅列車だけは折り返し運転可能とのこと。
ただし、いつ頃発車するか、どのホームから発車するかは追って案内だって。
各駅に乗れば、長野から松本までは90分程度。
(途中で止まらずに動いた場合だけど)
これで決まった。
どんなに遅くなっても今日中に松本に入ることにした。
もし途中で止まれば、そこからはタクシーだ。

自然には勝てないね。
前泊の予定でよかった。
当日入りならアウトだぜ。

ホームで待つこと1時間、やっとアナウンスがあった。
7番ホームからの塩尻行きの各駅列車が松本へ向かうと。
疲れているし、早くから並んで座ろうと決心。
ところが、俺の前まで列車が届かないじゃん。
6両編成程度の短い列車が入線してきやがって…(トホホ)
何のために長いこと並んでいたんだか。(俺の後ろの人にも悪いじゃん)
列の先頭にいたマヌケな私をはじめ、私の後ろの行列も一斉に駆け出した。
こうなると3日分の宿泊荷物を抱えた私は不利。
あっさりと諦めたけど、それにしても凄い人の数。
まるで都内の通勤ラッシュのような混み具合。
多くの人が足止めをくっていたんだね。
(松本駅の駅員、ちゃんと事前に案内しろよ)

…こうして、いつもの倍の時間をかけ、
疲れ果てて松本駅にたどり着きました。
(フー疲れたよ)

翌日の研修会当日。
道路が至る所で寸断されているようで、受講予定者が揃わない。
スタートを30分遅らしたがそれでも全員はとても無理。
お昼頃到着されたグループは、ナント6時間も掛かったらしい。
帰りも…大変だよな。

ここでは2級受験者を対象にしているが、
長野の方は県民性なのかとても勉強熱心である。
長野の方言で言うと「皆、ずくがある」ということでしょうか。
(やる気があるというような意味です)
そして慌てん坊タイプが滅多にいないのも特徴だ。
ただし、人めえで(長野風、人前で)は、恥ずかしがりやも多いような…。

この地方の方言で面白いのは、「・・・ず」が
否定ではなく肯定になるということ。
「飲まず」…飲みましょう
「食わず」…食いましょう
「飲まず食わずで働いた」と言ったら、
「飲んで食って働いた」という意味かいな…全然苦労してないじゃん。
だから皆さん、今度からスタッフが「飲まず食わずで働いた」と言ったら、
「それ長野弁?」と確認することをお忘れなく。

昨年は20人ほどが受験され、落ちた方は一人だけと聞いた。(素晴らしい)
まさか「試験に落ちず」は長野弁ではないだろう。(冗談)
受講後の各自の勉強が確かなことを数字が証明している。
休息時間の喫煙中も、殆んどが仕事の話でした。

研修はいつも通りで問題ないが、
今回は長野県下の面白い風習を教えてもらった。
このエッセイで各地の葬送習俗を書きまくっているからか、
最近は皆さんの方から積極的に教えてくださる。
(ネタがなくて困っているのでありがたい)

そこでお昼休みに館内をウロウロ。
ここのホールの特徴は、場内に5度の傾斜が付いていること。
いろいろと工夫をされているのですな。

天目の中味を見せてもらったら、
一つにはお茶の葉。もう一つには砂糖。
左右のシカバナは銀でした。
東京の業者だと、お茶の葉は入れるけど、砂糖を入れるのは珍しいはず。
(形だけでお茶の葉も入れないところも多いけどね)

上の写真は経机にセットされた松明だが、長野では
この松明の代わりに、鍬(くわ)の形を模したものを使うことも多いとか。
理由は、土葬の土を掘るために使った鍬を表しているそうだ。(88へえ)
次回は是非、実物を見てみたい。

それから、長野県下の一部の地域では、
親戚一同でかなり大きな墓を購入する習慣があるらしい。
地下のカロートがズラーと並んでいるような、
骨壷がいくらでも収められそうなほど大きいそうだ。
(噂によると、一千万…二千万はざらだとか)
非課税財産だけど、親戚同士どういう按分にするのだろう?

帰りも電車は不通、よって事務局の方の車で長野まで。
途中で通過した河川はどれも濁流が渦を巻いていた。
改めて思うが、長野はやっぱ山が多いわ。
で、新幹線は強いね、動いてるもん。
明日は朝一の飛行機で、当日入りの秋田研修。
絶対に今日中に都内に戻らなければならない。(良かった)
最悪のケースを想定して、羽田に泊まることにしてある。
当日入りの研修は本当に不安だ。
(不安で不安で夜も寝られず、朝起きれない)
いくら羽田に泊まっても飛行機が欠航したら全てがパー。

研修ツアーのピークもあと少し。
何とか無事に終わりを迎えたい。
明日は秋田編です。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年07月24日 00:26

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