26名の予定が、当日は業務の都合で8名欠席。(残念)
でも参加者全て男性スタッフで気分も軽やか。
男ばかりだから、変な気を使わなくても平気。
最近は若いスタッフが増えて、これがまたなかなか優秀。
葬祭業務への取り組み方も真面目で前向き、しかも明るいのが良い。
もう何年続けているだろうか、確か7~8年になるだろう。
研修の度にある程度のフィードバックをされているようで、
最初から発声練習が出来ている人が多いのには驚いた。
(滑り出し好調)
癖の無い司会、シンプルな司会、聞きやすい優しい司会。
一般に上手な司会とされるのが、どこにコツがあるのか、何が違うのか。
そのことを理解するという、一番大切な部分は外せない。
ホール葬もかなり増えてきているので、ナレーションのニーズもあるのだろうが、
受講してくれた方は、焦らずにじっくりと聞いてくれた。
1.進行アナウンスのコツ。
2.弔電の読み方のコツ。
3.短い文章でのナレーション表現のコツ。
以上の3点に的を絞り、ステップ1として研修を行った。
マイクを持って実演していただく時間をなるべく多く取り、
自分がトライしようとしているイメージと、
実際に聞こえてくる自分の声との違いを実感し、
狙ってアナウンスをすることの難しさを知ってもらう。
ここが一番肝心な部分だ。
ちょっとしたアドバイスを参考にして、
日々の業務で繰り返し司会をこなせば、不思議なくらいに上達する。
それも癖や悪い口調が身に付く前にやる方が効果的である。
前回ステップ1を受講された経験2年の男性スタッフが、
皆も驚く位に上手に聞こえる司会をこなしていた。
(上手に聞こえるというのは、上手だということです)
癖が無い、ぶつ切りをしない、口跡がしっかりしている、計算している、
シンプルである…必須条件をクリアした聞きやすい司会を見事にマスターしていた。
正直、こういう結果が出るとありがたいし嬉しい。
受講者の良いお手本になったと思う。
残念なのは、ステップ1とステップ2の連動がどうしてもうまくいかないこと。
同じ人に受講してもらいたいのだが、業務の都合や会社の体制もあるのだろう。
せっかく下地を作っても、違う人が参加したら全てパー。
基本からもう一度やり直しになり、先に進めない。
足並みが揃わなくて、悩ましい限りなのだ。
どんなにベテランでも、どんなに上手いと思っていても、
絶対にステップ1からトライすべきである。
それはここ数年の結果からも明らか。
司会経験年数の浅い人ほどステップ1に参加されるので、
はっきり申し上げてベテランよりも上手くなってしまった。
つまり経験年数と司会の実力が反比例してしまっている。
今後の課題であり、何とかしなければならないと思っている。
では、面白かった風習…というより、受講生から聞いて驚いた話がある。
あるお葬式で(神道らしい)納棺の際、頭陀袋の中に六文銭の代わりに…
ナントアジの開きを六枚入れたそうです。(ゲッェ)
この話は喫煙ルームでの雑談で出た話ですが、というのも、
いつも私が何か面白い風習はありませんかと聞くものですからね。
でもその場にいた愛知県民が驚いていましたから、かなり稀なケースでしょう。
三途の川の渡し賃がアジかよって、そういう問題か?
そもそも神道で六文銭も面白いが…。
やはりというか、海寄りの地域らしいですぞ。
愛知県も…深いなあ、あっ間違えた「深いんだわー」
<おまけ>
余談で出た話。
葬祭ディレクター試験の実技司会のアナウンス文言のこと。
弔辞の時の司会アナウンスで、
「弔辞を賜ります」と「弔辞を拝受いたします」は異なるのかどうか?
「拝受」は、もらうを謙(へりくだ)って言う謙譲語。
「賜る」は、もらうの謙譲語。
だから私は同じ意味だと思うのだが。
ただ、「賜る」は「下賜(かし)する」の尊敬語でもある。
目上の人からお言葉をいただく場合はこれでもいい。
例えば「天皇陛下が受賞者にお言葉を賜る」とかね。
難しい問題だ。
拝受はあくまでも謙譲語。(いただくということ)
賜るは謙譲語の場合と尊敬語の場合とがある。
謙譲語で解釈すれば、いただく。(拝受と同じことになる)
尊敬語で解釈すれば、与える。
弔辞は<いただくもの>なのか、<与えるもの>なのかがポイント。
言葉の判断としては、遺族サイドに立つのか、弔辞者サイドに立つのか、
司会者の取る立場で答えが別れそうだね。