<約3年前>
ある日突然、口が開かなくなった。
口を目一杯開けても人差し指と中指を縦に入れるのが、やっと。
それ以上、口を大きく開けようとすると脳天や顎にキーンと痛みが走った。
人間はおにぎりやハンバーガーを食べる時には、
本能的に大きな口を開くでしょう?
あくびをする時だって・・・。
しかし、今まで当たり前に出来ていた事が突然出来なくなったのです。
箸で運んだおかずが口内に納まらず、
開いているはずの口の門前でつっかえて、おかずをこぼす。
周りの人は、随分不思議に思った事でしょう。
私の口は大きい方なので「口が開かない」と言うと、
笑う人が多いですが、私にとっては大問題。
日常生活にも支障をきたしたが、
何といっても喋る仕事をする身であるがゆえ、
顎関節症の症状を早急に改善しなければ・・・。
それからの1年間は治療のために、
大学病院の口腔外科・カイロプラクティック・顎関節症専門病院など、
ありとあらゆる病院を転々とした。
しかし、終にいい結果は得られなかった。
昔から口を開閉すると「ガクン・ガクン」と妙な音を発していた。
これが関節雑音と言われるものらしい。
更に進行すると開口障害が起きるという。
簡単に言えば、顎がロックされた状態、
耳の前にある顎の<ちょうつがい>が壊れてしまったのだ。
原因は様々で、その原因が分からないと決定的な改善方法が得られないと言う。
先生は、私の下顎が小さいと言うが、
(小さい頃に硬いものを食べないと顎が発達しないまま成人になるらしい)
・・・それはもう改善のしようがない。
それでもマウスピースの装着、日常生活では顎の運動、
姿勢や食事のとり方にも気を付け、当時は涙ぐましい努力を続けていた。
しかし一向に改善されない症状に嫌気が差し、もうすでにあきらめかけていた頃・・・
ひょんな事から偶然紹介されたマッサージの先生に、
「顎に針を打ってみないか?」と言われ、
なんと奇跡的に私の口は人並みに開くようになった。
その時の喜びと言ったら・・・本当に嬉しかった。
しかしその後は、噛み合わせが悪くなり、そのまま今に至ってしまっている。
口を閉じる時の引っかかり、噛み合わせが悪いゆえ内頬を噛んでしまう、
口がしっかり閉じられないと・・・
この症状は未だに変わらないが口が開くだけマシになった。
「もういいやっ!」きっとこれ以上治らない!
と最近では開き直り生活していた。
人間の順応性は凄いと思うが、全く気にならない訳ではない。
家でボサーっとしている時には、首を回したり変な仕草をしているのでしょう。
見かねた主人が友人である整体師さんと歯医者さんを紹介してくれた。
整体師さんには、顎近辺の筋肉のマッサージと針。
歯医者さんには、親知らずの抜歯と噛み合わせを看て貰っています。
2年ぶりに顎関節症の治療再開。
先日は、思い切って右下の親知らずを抜いてもらいました。
実はこの親知らずは、以前通っていた大学病院で、
骨を削るか頬を切開しないと抜歯出来ないかもしれない・・・
と言われていた超迷惑な生え方の親知らずだった。
顎関節症の原因に親知らず説も上位の候補に上げられていたが、
そんな恐ろしい手術をしてまでも・・・と抜歯する事を延ばし延ばししてきたのだ。
しかし、半信半疑でカウンセリングをしてもらった主人の友人は、
とても信頼出来そうな先生だった。
私は単純だから信頼してしまえば決断は早い方だ。
即座に親知らずの抜歯を決意した。
ギシギシ、ミシミシと歯茎の奥からの嫌な音と、
共に押されるような鈍い感覚があったが、
先生の高い技術のお陰で、痛みを感じる事無く短時間に抜歯された親知らず。
もちろん骨を削ることも頬を切開することもありませんでした。
大学病院であんなに恐ろしい事を言われていたのが嘘のよう・・・。
更には、顔に針・・・抵抗もあったがこの際だぁ~。
1本2本・・・3本・・と!(針は利きますよ)
お陰様で噛み合わせが良くなり、
私の顎関節症は快方に向かっているように思われます。
顎関節症なんてあまり聞き慣れない病名だとは思いますが、
将来的に顎関節症になる<予備軍>はかなりの数に達すると言われています。
口を開閉すると「カクン カクン」「コックン コックン」「ジャリ ジャリ」
「ミシミシ」など、関節雑音がする方は特にお気をつけ下さい。
女性に多い病気!
しかも若い女性に多いらしいよ!!