おばあちゃんと言っても私の実の祖母ではない。
私は選挙ウグイスの仕事もしているのですが、
故人は前回の統一地方選挙で応援した候補者の親御さんだ。
この候補者は、私が心底応援した候補者のひとり。
しかし選挙は優れた人材が優位に立てるとは限らない。
苦戦を強いられ連日のハードなシフトにドロドロに疲れていたが、
そんな状況下、私はこの候補者の親御さん、
つまり故人にどれだけ力を貰った事だろう。
短い休憩時間の度に、
「喉は大丈夫?」
「甘いものを食べなさい」
「ご飯のおかわりは?」
と故人の優しい言葉掛けに加えて、
殺伐とした選挙期間中、絶やすことのなかった故人の満面の笑みに、
精神的にどれだけ助けられただろうか・・・。
大好きなおばあちゃんだった。
そして2ヶ月前・・・
故人の親戚の結婚披露宴の司会を私が担当させていただき、
その時に久しぶりに故人にお会いした。
以前と変わらない優しい眼差しで披露宴を楽しんでいらしたし、
お元気そうなので安心していたが・・・・・突然の悲報。
耳を疑ったが、遺影写真は紛れも無い故人の笑顔だった-------信じられない。
高齢の女性の葬儀とは思えないほど、参列者は多かった。
私のように故人のファンは多いのだろう。
受付周りに入りきれず、ホールの外回りまで参列者で一杯。
「こんな時、FUNETの追悼文があればいいのにね」と思う。
人垣で式場内を見渡せないロビー、
焼香の順番が来るまで30分以上待つのは長く感じる。
その間、FUNET追悼文や思い出のDVDスライド、
メモリアルコーナー等のサービスがあれば・・・
(随分雰囲気も変わるだろうに)
付加サービスで<故人らしさ>を提供する葬儀社さんが伸びる理由が、
参列者になってみるとよく分かる。
残念ながら故人の魅力が全く反映されていない、
通り一遍等の葬儀である事が何より残念だった。
それから、司会。
悪く言いたくは無いが・・・
まず、ひどいブツ切りが何より気になる。
(あんなに切ったら、言っている内容の意味が分からない)
そして、音の流れから飛び出した、
不自然な音の高さの言葉のみが耳に残った。
それからマイクの持ち方も。
カラオケじゃないのだから、
マイクの端が口の位置より高いなんて有り得ないでしょう。
(ラップを歌っている訳じゃないんだからさ)
司会文言も不思議だったが、
司会者が自分の声に酔っている節も見受けられ・・・絶望的。
若い男性司会者だったが、確かに響く深みのあるいい声の持ち主。
(カラオケなんか抜群に上手そう)
しかし、きちんと研修会で基礎からやり直したほうがいいですね。
(もったいない)
きっとここの葬儀社さんの社員全員の司会がこんなふうだから、
<おかしい>と言うことに全く気が付かないのでしょう。
葬儀現場で、遺族の方から「大げさではなく普通にお願いします」と、
司会のご要望を頂く事が意外と多いのには驚きます。
私に限らず参列者の方が<葬儀業界の癖のあるしゃべり>を、
疎ましく思っている場合が多い事に気が付いて欲しいと思います。
“自分の司会は大丈夫?”
司会や接客の研修会にぜひ大勢の方に参加して欲しいです。
お世話になり、また大好きだった故人の葬儀に、
何だかケチを付ける様なエッセイになってしまって、
本当に申し訳ないと思いますが、故人への思い入れが強かったからこそ、
厳しく評価をしてしまうのかもしれません。(スミマセン)
「ありがとうございました」心を込めての1回焼香。
涙が溢れた・・・・。
<井手の割り込み>
少し残念ですね。
もちろん施行側に、悪気はないのでしょうが…。
故人の人生を、思い出のパネル写真と追悼文で偲ぶこんなものでもあれば。
もちろん、FUNETでなくとも構わないのですよ。
それからアナウンスの「聞きづらさ」、
いわいる葬儀口調というやつは私も講座でよく指摘します。
心地良いアナウンスの音の流れとは…そのコツを知ってもらいたい。
司会者本人が楽な部分を取れば、
聞いている方には苦しい部分が回ってくるのです。(これ当たり前)
下手なカラオケを延々と聞かされるより酷い。
決して技術的に高度な要求はしませんが、
せめて聞きやすい、基本の司会進行の音の流れ程度は学びましょう。
ド素人がマイクを持ってもいいのは、葬儀以外のジャンルでね。
しかし…何とかなりませんかねえ。
そして今日は、葬祭ディレクター技能審査試験。
受講した下さった皆様の健闘を祈りましょう。
頑張ってください!