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2006年09月21日

葬儀司会研修会in長野 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

今年3度目の長野入り。
春先に開催された葬儀司会初級研修会に続く第二弾の中級編。
いつものことながら今回も参加者は全員女性だから私は黒一点。
今回のテーマは主にナレーションと決まっている。
基本の発声練習からスタートし、初級編の確認をしながら講座を進め、
(アナウンスや弔電など)なるべく実践で役立つようにマイクを回し続けた。
基本のアナウンスと弔電が出来なければ、ナレーションに意味がない。
振り幅の小さい表現が出来なければ、その先には進めないのだ。
初級講座の時はどうしても解説に時間を取られ、充分な個別対応ができない。
その反動か、中級講座は嫌になるほどマイクリレーをする傾向にある。
(今日はいつもより多めに回っています…おめでとうございます)




そして次から次へと繰り出される課題のオンパレード。
短時間で多くの課題を出せば、その人の長所や短所が浮き彫りになる。
つまり誤魔化しようがないのだ。
一日だけのお付き合いだから限界はあるが、
受講生のレベルや普段の司会癖が手に取るように分かる仕組みだ。
そこでパーソナルな対応をして個別の力を上げ、同時に全体の底上げを図る。
せっかく研修に参加したのだから、クタクタになってもらいたい。
緊張感を丸一日維持しながらのマイクリレーは力になるものだ。
(私の研修はあまり休息も与えず、労働基準法に触れるのでは…ウソ)
昼食時間は短くとも、食事中は和気藹々です。



休息の度に受講生に課題を与え、私は煙を吐きながら次の事を考える。
今流行の分煙機が導入されていたが、喫煙者は肩身が狭い。
また禁煙しようかな…とつい弱音を。
しかし、ここで得られる井戸端情報は結構貴重なのだ。
やはり、喫煙仲間を裏切ることは出来ないなあ。(ただの言い訳)



初級を飛ばして、いきなり中級から参加された方が数名。
やはり…思った以上に苦労をされていた。
下ごしらえが出来てないので、そりぁ苦労するよ。
それでも女性は精神力が強い、弱音を吐かない、言い訳もしない。
(工場長だったら…とっくにホールドアップだったろう)
何とか必死に付いてきて、研修の終わり頃にやっと効果が出始めた。
正直ホッとしたし、一人の落伍者も出したくないのでありがたかった。
改めて初級講座に参加して、キチッと学んでくれると良いのだが…。

さて、この写真は課題の練習に取り組む様子。
本人に許可を取って、横顔ならOKということでした。



皆さんにご紹介できないのが大変残念です。
とっても素敵な女性なのに…。
(アノ…これ位でよろしいでしょうか?笑)
実は彼女は諏訪エリアで働くスタッフですが、面白い習俗を提供してくれました。
まずは旅支度の頭陀袋の中身についてだけど、
驚くべきことに、クルミと山椒と米ぬかの3点セットが一般的らしい。
クルミは栄養価が高く、死者が浄土へ旅する間の栄養補給食品とか。
クルミだけで四十九日持たせるなんて忍者かっ、て言ったんだけどね。
山椒は魔除け、そして米ぬかは、どうやら死者にはお供の動物たちがいるらしく、
それらへ与える餌らしいのだが…そのお供の動物たちがその後どうなるかは不明。
いやあ、諏訪地方恐るべし!
浄土への旅立ちと鬼退治の桃太郎がコラボだね。

その後も彼女の話は続き、
「先生、ミミシカ」ってご存知ですか?
「えっ、ミミシカ?」
一瞬頭の中に、ジブリ作品の登場人物にそんな奴いたかなあ…
風の谷のミミシカ、となりのミミシカ、魔女のミミシカ便、
ミミシカ姫、天空の城ミミシカ、ミミシカぼろぼろ、
ミミシカをすませば、千と千尋のミミシカ隠し…と。
(俺って本当にいい加減な奴です)
空想に耽る私を現実に引き戻してくれたのは彼女の声。
「耳に付けるシカバナ」なんですよ。
「えっ、初耳」(洒落かよ)

長野は主に骨葬で葬儀が執り行われるが、
諏訪地方ではお骨でも野辺送りをするケースがあるとか。
その際一部の地域では「耳シカ」と言って、
遺族・親族を中心に耳にシカバナを挿す習俗があるとか。
しかも、全員左の耳と決まっているらしく(なぜ左かは不明)、
その様子を頭の中で想像したら…トリックの一場面が浮かんできた。
仲間由紀恵…んー、ミミシカ似合いそう。

また長野県内のある地域では、神道のミタマウツシを…
あー口にするのも恐ろしい、あっ、口にするんじゃないよね文字にするんだ。
じゃいいかってなわけで書くと、お骨でミタマウツシをやることもあるとか。
ビックリ仰天だね!
お骨からどうやって御霊(みたま)を移し留めるのだろうか?
荼毘に附されても、お骨にまだ霊魂がしがみついているとでも?
ちょっとおかしい気がするけどなあ。
それと火葬場に霊璽を持参するケースもあると聞いたが、
不浄な場所へ持って行ってもいいのだろうか?
ちょっと意外だった。

地方にはまだまだ面白習俗が満載。
私は今日から平塚で1泊2日の葬儀司会研修会。
全国から集まっていただくので、また色々と教えていただこう。
乞うご期待!だね。


<お知らせ>

10月3日(火)、4日(水)に東京飯田橋レインボービルで開催されます、
【葬祭セレモニー司会術】のベーシック講座、キャリアアップ講座共に、
現在、若干の空きがございます。
ご興味のある方は、綜合ユニコム株式会社 企画事業部へお問い合わせ頂くか、
下記「詳細情報」を閲覧ください。


○葬祭セレモニー司会術[ ベーシック講座 ] 詳細情報

開催日時 :2006年10月3日(火) 10:00~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      Tel.03-3260-4791
定員   :30名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

○葬祭セレモニー司会術[ キャリアアップ講座 ] 詳細情報

開催日時 :2006年10月4日(水) 10:00~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      Tel.03-3260-4791
定員   :24名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

●お問い合わせ・お申し込み先●
綜合ユニコム株式会社 企画事業部
〒104-0061 東京都中央区銀座2-8-15 共同ビル

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年09月21日 00:19

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