葬儀スタッフは「接遇」という表現を通して、
お客様の五感を満足させることが求められているのです。
今年のアテンダント養成講座のテーマは、主に葬儀スタッフの「見た目」に力を入れて、
様々な角度からその姿を検証しています。
この「見た目」も、色々と考え始めると実に奥が深いのです。
今回のセミナーの主なトレーニング場面は、通夜のシーンから、
お客様がホール内に着席するところから通夜閉式まで、最期のお別れ・・・などでした。
場面としては、自宅の場合、寺院の場合、葬祭ホールの場合と様々です。
又、葬儀社様によっては、スタッフ体制が違います。
一人で切り盛りしている所、二人、三人・・・。
それから、ご住職が協力的な所、マイペースな所、絶対的権限を持つ所・・・
それによっては、寺院様のご案内の仕方も違ってくるようです。
セミナーとしては、多くの場所から来ている受講生の、
日常のやり方で統一することは、非常に難しいものがあります。
アテンダントの接遇を「基本のライン」でお伝えするしか出来ないのが現状です。
多くの葬儀社様が集まるような、集合研修会の場合、いつも悩むところです。
今回は地方に多い、遺族、親族の椅子の並べ方パターンでトレーニングを実践しました。
この椅子の並べ方にすると、スタッフのご案内の仕方
(待機位置、案内の為の順路、進み方、はけ方)は、少なくても4パターンになります。
あらゆる場所から出ても、どこを歩いても、
お客様に失礼の無い接遇が出来るようにならなくてはいけません。
そんな中、受講生の中には自分の日頃のやり方で悩んでいることや、
真剣に考えていること、又はセミナーでお伝えしたこととの相違点などを
「私の所ではこのような環境があって、
いつもこうしているのだがなかなか難しくて・・・」
「私の所はこのような配置で、そこで今の説明をやる為には・・・」
などという質問をしていらっしゃいます。
そのように個々の受講生が、直接的に聞いてくださると、
私もその方のやり方で具体的に説明が出来て、とても有難い気持ちです。
そのような質問が出るようになるには、葬儀の経験年数や接遇レベルにもよりますが、
本当は、そのように質問がでるのが当たり前ではないかと思います。
今私は、様々な地方の様々な形の葬儀に沿ったスタッフの接遇と出会っています。
これは私にとって多くの体験と共に、
葬儀の接遇を探求する上で無くてはならない貴重な経験です。
多くの接遇パターンを元に、近い将来のセミナープランを考えて行こうと思っています。
あらゆる接遇の形にマッチした接遇セミナーを提供できるようになるのが、
今の私の最大なる目的でもあります。楽しみにしてください。
今回も全国からお出でくださった受講生の皆さん、
大変お疲れ様でございました。