ゆったりと北上川を跨ぐ駅前の開運橋から望む街路樹はもう色付き始めていた。
大きく切り取られたホテルの窓から、近いようでもあり遠いようでもある岩木山。
ひと月後には、多分ぐーんと冷え込み、粉砂糖を散らしたような雪を被るだろう。
この地域は8月15日を過ぎると2学期になる。
夏休みが2週間短く、その分冬休みが長い。
しかし、身体はそれ以上の季節の誤差を感じている。
さて、盛岡にきたら、夜はぴょんぴょん舎の焼肉と冷麺で決まり。
テレビドラマ(結婚できない男)の阿部寛みたいに、
いい年こいた男が一人焼肉かよって思ってたら、本当に阿部君がいた。
もっとも、阿部は阿部でもこちらは阿部祐二。(知ってるかな)
随分昔に面識あるけど、挨拶するほどでもないし…と思っていたら眼があった。
別段話すことも無いので、軽く会釈して案内されるまま座席へ。
今でこそ彼はレポーターをやっているけど、その昔は特捜最前線の新人デカ。
デビューの頃は眩しくて、羨ましくて仕方なかった。
夢中になって見ていた特捜最前線だが、
その後、叶刑事役の夏夕介さんと一週間ほどあるドラマロケでご一緒。
部屋もずーと同室で、先輩として大変お世話になったし、色々な裏話も聞けた。
その撮影地が岩手・秋田・青森だったと記憶している。
翌朝のテレビでは阿部祐二レポーターが盛岡の進学高を取材している映像が。
あの後、最終便で帰ったのか…翌朝のワイドショーに合わせて。
皆さんハードな仕事してますね、私も頑張らなくては。
ここ数年、毎年のようにお世話になっているホールでの研修会。
当日の業務の都合で、若干の参加者が出たり入ったり。
また、4名ほどの欠員も出で結局は11名でスタート。
少数精鋭?と言いたいところだけど、発声練習で唖然。
ここまで下手なのも珍しい…ただ少数なだけかよ…大受け!(爆笑)
参加者は新人ではなく実務経験年数はそれなりに有しているが、
普段から司会業務をこなしていないので苦しい…ホントに苦しい。
対機説法じゃないけれど、相手のレベルに合わせて研修内容は変わる。
これは同じテキストを使っていても出来ること。
少人数であることの有利さはマイク実演回数が多くとれること。
その利を活かし、徹底的にマイクを回しての実演をたっぷりとやってもらった。
ここぞとばかり全員に、大汗を掻いてもらいましたがな。(フー…)
たった一人だけ、そう紛れもなくたった一人だけ、
初級から中級と、根気良く司会講座に参加されてきたキャリア2年の女性が抜群。
本人の素質と努力、そして入社当初から講座に参加できたことが急成長に繋がった。
盛岡では、女性司会の出番はまだまだ少ないようだが、彼女なら問題なし。
そういえば、北上エリアのT女史も地域で一番の女性司会者と聞いている。
…もっともこれは講座よりFUNETの音声ライブラリの影響が大きいだろうが。
5年後・10年後、東北地方も女性司会者のパワーで席巻されるだろう。
都会では、もうとっくにそうなのだから。
上記の団子は35個でスタッフの手作りだとか。
(もしかして、曹洞宗の開蓮忌法要まで込みかな)
女性スタッフが作ると上品に出来ますな…粉を散らして見栄えも良し。
串に刺して焼き団子にして醤油焦がして食いたいね。
雑談で生花の価格を聞いてちょっと驚き。
岩手県内でも盛岡エリアだけらしいが、平均で2万円だそう。
価格も高い気がするし、祭壇料などと比較しても割高な感じがする。
三本足で上下2段かと思ったら、丸缶の一基だったから尚更そう思った。
挿せる花の数に大差はないはずだけどね。
それから「墓地葬」の話。
寺院の敷地内にお墓がないケース…公営の墓地など…では、
墓地にテントを張って祭壇を設営し、そこで葬儀~納骨までをやるらしい。
参列者用の大きなテントも張るそうです。
自宅葬よりも大変だよ、雨や雪の日もあるだろうに。
同じ葬祭スタッフでも、全国各地の業務は著しく異なる。
簡単にトレードは出来ないなあ。
前回の盛岡編(昨年のエッセイ)では、葬儀の際に正座を強制する導師の話。
ところが喪主の足が悪く正座が出来ない状況。
何とか椅子の許可をもらおうと願いでたら…駄目だと。
「正座が無理なら参加するな」とまで言われたそう。
酷い話だ、葬儀は正座のためにあるのではないはず。
私が過去に見た導師の中には、まともな正座が出来ずに、
袈裟の背中に長い定規を差し込んだり、
後ろに倒れないようにと座布団を2枚重ねにしたり、
果ては居眠りをしている導師もいたし、
正座で足が痺れて引っ繰り返った者もいた。
全国に横暴な僧侶がどれくらい存在するのか?
一方で、心優しい僧侶の存在もあるだろう。
最近良く耳にするのは、本当に情けない話なんだけど、
導師がしつこく女性スタッフ(特に若い方)のメールアドレスを聞くという。
袈裟着けて、携帯持つな!(アホッ)
世も末か…。