この団体の九州地区は、地理的な条件もあり関東の研修会には参加しづらい。
ここ10年、そういう傾向が続いているので他府県との司会レベルの格差、
とりわけ取り組み方のポイントである現場データの収集法・活用法、
司会表現技術と理論が浸透していない…悲しいかな、その懸念が見事に的中!
講座スタート直後の発声練習からズッコケ、ズッコケ…。
この時点で、ハイレベルな司会研修を維持することは諦めた。(そりぁ無理だよ)
基本が出来ていた人は男性参加者ただ一人。
ラーメンが美味しい(関係ないか)、久留米からご参加下さった方。
実はFUNET会員の方で、ナレーションシステムや音声を良く聞いているのだと。
うーむ…どう考えても音声ライブラリは効果絶大だと確信!
しかし研修会は全員のレベルに合わせなければならず、
仕方がないので、初級レベルに的を絞って、たっぷりと実技演習を。
時間は充分あるし、泊りがけだからね、余裕を持って対応できる。
やっぱり1泊2日というスケジュールはありがたい。
初日は参加者の意識改革に努め、初級編の中味を濃くした感じになった。
聞きづらい司会とはどういうものか、どこに原因があるのか。
そこから逆算して聞きやすい司会、上手な司会とは…。
癖や口調の余計な部分を削ぎ落としてからテクニックの習得へ。
この一連の流れを理解されると、司会の学び方が見えてくる。
耳で音の流れが自覚できるようになるのが先決。
これは何気なく過ごしてきた今までは気にもならなかったこと。
半日を費やし、どうやら全員が納得されたよう。(ホッとしました)
初日終了後は懇親会ということで、全員で夜の博多の街へ。
アルコールのピッチが上がると共に、うるさいくらい良く喋り、
各県の情報交換が盛んに行われていた。(賑やかー)
それにしても皆さん明るくて元気が良い。
特に女性陣は活発な方が多く、学ぶ姿勢も積極的。
ついでにお酒も良く飲むなあ…(笑)
そして煙草もスパスパと…愛煙家の私としては気に入った。
今後も九州開催は継続したいですなあ。
懇親会では司会技術を離れ、各参加者の個別質問・悩み事などの話が中心。
そんな中で皆さん共通の要望が、労務管理の向上と他社の見学希望。
懇親会の間、皆さんビール片手に盛んに席を移動し、
お互いに交流しましょうと話し合いが持たれ、
今後は活発に情報交換が行われるかもしれない。
司会の見学だけでなく、様々な演出方法にも興味があるらしい。
この研修会がきっかけになるのならば、それもいいことだろう。
特に九州地区の参加者は、地理的にも交流が可能だし、宗派も限定されている。
条件が整っているし、互いに迷惑を掛けず、切磋琢磨するのは喜ばしいこと。
懇親会だけでも、参加して意義があったように思う。
2日目。
たっぷりと油を差したのに、口の回りは滑らかにはならない。(当たり前か)
ただ前日で気心も知れ、硬さや緊張感が解れて実演に前向きになったようだ。
それぞれのレベルで、思いっきりトライしてくれてありがたい。
講師としては、やってくれないと矯正の仕様がないからね。
殆どの課題は、まず私が実演し、その上で受講者が模倣を試みるという方式。
これが一番短時間で上達する…というかコツを掴みやすいようだ。
上達への第一歩は、何事もコピーからだね。
そして繰り返し課題を与え、考える力を身につけさせる。
一つの文章を、自然で説得力ある表現では何処と何処で切るか、
ということを教えただけでも全然違うから不思議。
少しずつだが、明らかにレベルが上がってくるのが分かる。
それにしても久留米の会員さんだけが抜群だったのは、偶然ではないね。
今回の会場にはランがあったので、FUNETのDVDなんかも見たり、
また休憩時間にナレーション自動作成システムも簡単に実演したり、
スピーカーさえあれば、音声ライブラリも自由に聴ける。
環境が整っているのは本当にありがたいですな。
追悼文だけは、九州に来れなかったアシスタントの石川に死んでもらって、
A4版両面印刷の簡易サンプルをお持ち帰りいただいた。
(来年以降は連れて行ってやろう)
あっという間に終了時刻がきた。
最後の課題では、一人一人に総評を出す。
しかし皆の目が輝いていたから大丈夫だろう。
今後も紆余曲折あるだろうが、実務としての司会を怖がらずに、
そして前向きに取り組んでいただけたらありがたい。
明るく楽しく、そして厳しく学んだ二日間。
大変お疲れ様でした。
来年以降も是非ご参加ください。
明日は、番外編として葬送習俗を。
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