有名なのが、桜。
桜の時期は平日でも人出がスゴいので、最近は行かなくなってしまったが、
季節を通して、ゆったりとしたいときには、私一人でもよく行く場所である。
今の季節は、冬枯れの木々が風に揺れている様が気持ちよく、とても落ち着く。
少し上の方に上がると、大きな森が広がる。
子供たちが小さい頃には、よく行ったものだ。
冬の時期は、枯れ葉がカサコソとまるで絨毯のようで、
この森に二人の息子達を放すと(本当に、そんな感じ)まるで小動物のように、
いつまでもジャレ合っていたっけ…。
今、この公園には、本を持って出かける。
そして陽だまりのベンチを見つけて、読書を楽しむ。
もう一つの楽しみは、公園に置かれている「思い出ベンチ」だ。
この「思い出ベンチ」は、東京都が管理しているもので、
公園の古くなったベンチを取り除き、
新たに寄付をしてもらい、新しいベンチに交換するというものだ。
日比谷公園や多磨霊園、上野動物園などにも置かれていて、1基15万円~20万円。
池のほとりに並ぶお洒落なベンチには、思わず座ってみたくなる。
ベンチには、寄付をした人のメッセージ入りプレートが貼られている。
ひとつひとつを読んで行くと、その方の思いが伝わってくる。
小さかった孫と一緒に遊んだ思い出を記したもの、
恋人時代によく訪れた夫婦の思い出、
亡くした奥様との思い出…。
「思い出ベンチ」に座って、その方たちの思いを共有する、
私の冬の憩いの時間である。