息子の中学校では、地元の名士の方々が中心になって開催してくださる、
卒業する子供たちのための「お餅つき大会」がある。
3年生が全員集まって、粉にまみれながら楽しく過ごすひと時だ。
「お餅つき」そのものが、いまどきめずらしく、
親の私たちだってめったに体験することが出来ない。
私自身も他の保護者も手伝い要員として、とても楽しみにしていた。
3年前に入学した時に比べて背は伸びて、
男っぽく、女らしくなった子供達を見ながら、
その成長振りにも驚きながら、親も手や口を動かしながらの楽しいひと時だった。
お餅つきの前日は、体育館の掃除や用具の洗浄、舞台作りが行われる。
体育館には大きくブルーシートが広げられた。
4台の卓球台には、ベニヤ板が置かれて模造紙を張った。
ここは当日、粉をまぶしてお餅を切る場所になる。
毎年行われていることもあり、地元の方を中心に手際良く準備が進められた。
そしてその日の朝、9時に蒸し器に火が入れられた。
もち米が洗浄されて、蒸し器に置かれる。
臼にはお湯を張り、ふたがされた。
杵を水につける。
蒸しあがったもち米が運ばれると、いよいよ「お餅つき」の始まり。
3年生の男女が、代わる代わる杵を持ち、お餅をついた。
もち米の味、つきたてのお餅を美味しそうに味見しながら、とてもうれしそうだ。
もち米からお餅にする過程は、結構大変で、地元の方が一生懸命についてくれる。
80歳になるという方も、それはそれはしっかりとした足、腰…。
昔の人は、鍛え方が違うなと感心した。
それを見ながら、子供たちも真似をしてついていく。
餅つき機も用意されていて、いざというときの出番を待っている。(さすがだ)
私は、モップ係&掛け声係。
ブルーシートの上の水で、子供たちが滑らないように、
モップをかけながら、「ヨイショ」「ヨイショ」と、率先して声をかける。
「杵でついている人にとっては、掛け声は何よりの励みになる」と思いながら、
声をかけ続けた。お陰で、声が枯れて、翌日は筋肉(モップ筋)が、痛かった…。
2時間ほどで、20臼分のお餅がつかれた。
その日の給食は、もちろんお雑煮とあんころ餅。
手伝った私たち保護者も、PTA室でつきたてのお餅をいただいた。
美味しかった…。
今年も、けがも無く無事に終わった。
子供たちのためにみんなで頑張った、今年の「お餅つき大会」。
我が子の成長を祝いながらの貴重なこの行事に、
地元の方々には本当に頭が下がる思いだった。
ありがとうございました!