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2007年05月01日

「葬祭業界へ、ようこそ!」(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

今年度も、全国組織葬儀団体の初級研修会が始まった。
私は、この研修会が始まった1997年から足かけ10年間、
接遇講師としてお手伝いをしている。
年間4回(平塚の研修センター3回、大阪会場1回)の講習会がある。
始めの頃は、受講生59人が一クラス・・・なんて、
マンモス講習会のこともあったが、1回の講習会平均25名の参加だとしても、
10年間で1000名余りの葬儀スタッフと出会った計算になる。
私はその他に、それぞれの地元に伺っての実践研修会もお手伝いしているので、
全体的には2000名近い、もしかしたらそれ以上のスタッフと、
出会っているかもしれない。(スゴイ数だなあ・・・)

初級研修会は、葬祭に入って間もない方々が受講生として集まる。
この団体は、葬祭の新人といっても、50代の方もいるので、
新入社員の接遇研修のような内容だと、物足りない方ばかりだ。
かと思えば、新卒の若者もいるので、
葬儀接遇の何に焦点を絞って伝えるかが問題になる。
私自身も悩みながらの10年間であったが、私がこの業界に飛び込んで、
1から学んで来たことを素直に伝えるようにしてからは、
皆さんが「そうだよね」と、納得してくれることが多くなった。



先日、井手のレポートもあったように、2泊3日の研修会最終日に私の接遇講座がある。
いつも3日目の受講生は、相当疲れているようだ。
朝から「コックリ、コックリ」と舟を漕ぐ方もいる。
講師としては、そこを何とか、顔を前に向かせるような講義が求められるので、
講師としても相当鍛えられた。
この講習会では、接遇のイロハだけではなく、
「葬儀スタッフに、勇気と、やる気と、元気」を与えるような講義を目指している。
接遇を教える前に、「葬儀の仕事をやる気が無い」「この仕事を続ける自信が無い」
「葬儀の仕事が嫌い」と思う人に、接遇スキルのどんな細かいことを教えても、
身に入って行かないことが多い。
だから、以下のように気持ちの部分をサポートする話も大いに取り入れている。

右も左も分からないこの世界で仕事をして行く皆さんは、
期待と不安に包まれていることだと思う。
「葬儀の世界は深い!」と言われるが、その深さが分かるまでにも3年はかかる。
今は、出会ったこの世界で、出会った方々と、
目の前の仕事を一生懸命にこなして行くだけだと思う。
今まで、他の世界でプロだった方も、葬儀の世界では新人になる。
そこで大事な「謙虚さ」を忘れずに、
周りの方々にかわいがってもらえる新人になって欲しい。
時としては「こんなはずでは無かった」と思うことも山ほどあるだろう。
「焦る」ことも「腐りたくなること」もあるだろう。
でもそれは誰でもが通る道なのだ。
まずは、1年後に成長している自分を目指して頑張って欲しい。
これまで私がこの講習会で出会った多くの皆さんが、
今、全国のその組織団体で、生き生きと葬儀の仕事に邁進している姿に出会う。
必ず、新人の皆さんもそのようなスタッフになれると、私は信じている。
「焦らず、腐らず」前を向いて歩いていって欲しい。



人間として生きていて一番辛い時、それは身近な方を亡くした時だ。
「人間の悲しみの時を支える」それが葬儀という仕事なのだ。
「葬儀の仕事」は、立派な、意義のある素晴らしい仕事だと確信している。
皆さんの温かい言葉や、思いやりのある行動で、悲しみの人は立ち直り、
明日に向けて生きて行くことができるのだ。
それを信じて、一人ひとりの喪主様のために、一人ひとりの遺族のために、
お客様のために、心を尽くして欲しい。



今、この全国的な組織は、大きく大きく羽ばたく時を迎えている。
皆さんは、その歴史の中での一躍を担うことが出来る、
大きなチャンスをもらっているということでもある。
この日々を後悔すること無く生きて欲しい。
地元葬儀社ナンバーワンを目指して、頑張っていただきたい。
私も、接遇講師として、業界の先輩として、心から応援しています!

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2007年05月01日 00:00

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