葬儀の現場という場所は、経験を積んだスタッフにとっても、
「何が起こるか分からない」という怖さがあります。
ましてや新人さんにとっては、右も左も分からない世界…。
あまり臆病になっても良くないし、
尚且つ、絶対に、ナメテかかってはいけないということが言えます。
新人の方々は、目の前で起こっていることに、柔軟に対応しながら、
身をもって体験していくしかありません。絶対に、近道は無いということです。
このような研修会が準備されている新人さんたちは、幸せ者です!
なかなかきちんとした教育をしてもらえない葬儀スタッフの方が、
多いのではないでしょうか?
「現場で学べ」と言っても、初めからはそれもなかなか難しいことで、
その為に、接遇研修会では、接遇の理屈、理論をまず頭に叩き込んで、
その後に、具体的な動き方などの方法を体を動かしながら実践して行きます。
この日も、葬儀接遇の中でスタッフができなくてはいけないことの数々を、
順番に講義、実践していきました。
焼香案内の優先順位、導線、車椅子の方のお焼香方法と、その時の備品について・・・
等など、少し前まではなかなか出なかった、
具体的な質問を投げかける新人スタッフも増えて、
この葬儀団体のレベルは、この地方でも確実に上がっていると感じました。
皆さんの5年後、10年後がとても楽しみです!
この研修会の特徴は、
他県や、それぞれの異なる葬祭ホールから受講生が集まることです。
自分たちの葬儀のやり方などの違いにも話は及びます。
業界というのはどこも狭いです。葬儀業界もとても狭いです。
例えば思い悩んでいることがあっても、一人で悩んでいては、
堂々巡りをして必ず行き詰まってしまいます。
ですから、このような研修会を利用して、横のつながりを持つことが、
皆さんのためにも、とても有意義なことだと思います。
そして、悩んでいることを少しだけでも話してみることで、随分楽になります。
葬儀スタッフが、葬儀の仕事を楽しくできるように、
生き生きと集中できるように導くことも、
講師としての私の大切な仕事だと思っています。
もちろん私たちも人間ですから、日頃の仕事への不満も出てきます。
それは普通のこと。
そこで、「不満」を「否定的で嫌なこと」として、ただ愚痴るのではなく、
「じゃあ、どうして行こうか…」と次への解決策を導いてあげたいとも思っています。
「自分は、どうしたいのか」「どうなりたいのか」が、分かってくることで、
自分から行動できるようになっていきます。
そして自分が変われば、周りの人も変わります。
それでも解決できない時には、もしかしたら、
「次のステップへ飛び立つ時」なのかも知れません。
普段は葬儀の仕事に追われて後回しにせざるを得ない自分自身の気持ちに気づいて、
振り返る時間も提供できたら…と思っています。
長い目で考えれば「自分を大切にするということ」は、
生きて行く上で、決して忘れてはいけないことです。
でも、こういう個人的な話は、講義の中で出来ることではありません。
中には、「ご相談があります…」と、直接私の所に来てくださる方もいますが、
大体は、休憩中の立ち話の中から出てくる場合が多いのです。
その時には、私は受講生個人と、しっかりと向き合います。
みんな健気に、一生懸命に生きています。
次の研修会は、1週間も経たない内に、愛知県へ伺います。
(週末は、ゆっくりと出来るかなあ…?)
福岡研修会の皆様、大変お疲れ様でございました。
これからも頑張りましょう!
事務局の皆様にも、大変お世話になりました。
ありがとうございました!