3年目ということは、一昨年と昨年の反省を踏まえた上で、
今年の内容を考えられるというメリットがあります。
ですから、継続できるということは、
そういう工夫が出来るので大変有り難いことであります。
しかし、そういう意味では、プレッシャーも感じておりました。
ここまで成熟した葬祭業界です。
葬祭業に従事する方々も、その目は肥えて来ました。
シンポジウム内容も、目先のごまかしは、利きません。
それも、お金を払って来ていただく内容に足るものにするには、
どうしたらいいだろう…。
結構、悩む日々が続きました。
昨年と一昨年、接遇のシンポジウムの主なテーマは、
「接遇スキル ７つの要素」でした。
これは、数年間にわたり、葬儀スタッフ向け接遇研修会として、
様々な葬儀社様に伺う中で私が感じた、
「セレモニーアテンダントが、葬儀の現場で出来なくてはいけない接遇の動き」を
細かく分析したものです。
そして、さらにその一つ一つを具体的にして、エクササイズを作りました。
この接遇スキルのエクササイズは、常に、私が伺う接遇研修会の中で、
それが、初級程度でも中級程度でも、
その程度に合わせて、時間をかけて講義、実践している内容です。
葬祭ホールのロールプレイング研修会なら、
そこは葬儀の現場なので、スタッフもイメージを作りやすいのですが、
教室形式に机が並べられたシンポジウム会場となると、あと１歩のところで、
葬儀ホールとのイメージがつながらないのではないかと心配でした。
受講生の方々も、ベテランの方ならイメージ出来るでしょうが、
新人の方やこれから入って行こうと思っている方には、
イメージしろと言っても、それは無理なことです。
シンポジウムに来ていただいた、どなたにも、伝わるものでなくてはいけないわけです。
そして、今回は、（有り難いことに）140名以上の参加という情報も入って来ました。
一つの机に3人がけで座らないと、入りきれないそうです。
昨年のように、2人がけにして、通路を使って歩いたり、
広がったりのエクササイズが出来ないということです。
そこで、今年は、会場にある大きなスライドを使って、式場図を示しながら、
「今、皆さんは、この場所にいます」
「そして、この方向に、歩きます」
「そして、ここにいるお客様を この方向へご案内してみましょう」
「その場合は、こちらの手」
「顔は、こちらを見て、手は、こちらの方向」
という説明をして行きました。
そして今年は、私自身がステージ上をガンガン歩き回り、
実際に動いてご説明を加えました。
これが、とても分かりやすかったようです。
しかし、スライドの準備は、今回ちょっと大変でした…。
当日の朝、準備を整えて持参した筈のパソコンの調子が悪く、朝、工場長にＳＯＳ。
ＦＵＮＥＴのデモンストレーション用に貸してあった、
Ａ４判のパソコンを会場から持ち出して、シンポジウム会場に運びました。
自分で、その場でスライドにつないでから、
データを入れて、画面上で手直しをしました。
座席にはすでに、受講生の方が数人はおいででしたが…。
急遽準備させていただきました。
年に数回は、接遇研修会をパソコンのスライドショーで行っていますので、
もう、すっかりそんな荒業？も出来るようになったということです。
「ああ…間に合って良かった…」
後半は、セレモニーアテンダントのカウンセリングスキルをクレーム対応と絡めて、
私が実際に体験した事例を使って、説明いたしました。
喪主役のセリフ作りや練習は、私にとっても、楽しい時間でした。
毎年、受講生の皆さんが、講座に何を求めてやって来るのか…いつも悩むところです。
今年は、より具体的に、実践的に、分かりやすい内容で勝負いたしました。
それが、良かったのでしょう。
本当に有り難いことに、今年の私のシンポジウムは、
色々な方から高い評価をいただきました。
あの、辛口の井手社長まで、褒めてくれるものですから…（こんなこと滅多に無い！）
これまで頑張って来た、成果が現れ始めている…と、心から実感いたしました。
又、次のステップを目指して、
さらに多くの皆様に喜んでいただけるセミナーを作って参ります。
早速２社程、お客様から自社セミナーのお問い合わせがあり、お話を進めております。
9月には、次回の、セレモニーアテンダント講座が決まりました。
多くの皆さんがお出でになることを楽しみにいたしております。
ご来場いただいた皆様、大変お疲れ様でございました！
そして、ありがとうございました！
