ここの系統で葬祭事業に従事する人が500人程度らしい。
ところが、県内の拡大路線も収まったのか、新人の数が少ないようだ。
よって司会研修の初級は(当日欠員が出たので)10名である。
いつも女性だけなんだけど、この日は勇気ある男性が1名参加。(凄い)
この男性、昨年は葬祭ディレクター2級の試験対策に来られた。
かつては司会業務を積極的にこなしていたらしいが、
現在は分業化が進んで司会実務は女性ということになったらしい。
ちなみに、試験での司会の得点は60点満点である。(素晴らしい)
ということで…ちょっとは自信があったのだろう。
しかし、葬祭ディレクター対策の司会と研修会での司会は、まるで違うものだ。
共通点も大いにあるのだが、どうしても厚生労働省の考えで、
審査官が誰になっても、採点の差異にブレが生じない判断基準が求められるのだろう。
全国何処で試験を受けたとしても…考えてみれば当然である。
結果として、時間で区切ったり、誤読、つっかえ…等が中心になってしまう。
初めて司会研修を受けられる方は、凡そ動揺するものだし、彼も例外ではない。
こんな理論があったと走らず、こんな考え方が成立するとは知らず、
研修後の彼の自信は、少し揺らいだようにも思えたが、
これが本当の葬儀司会かという驚きもあったようである。
今後の葬祭業務に於いて、良い経験として活かしてもらいたい。
研修はいつも通りだが、長野は総じてレベルが高い。
やるべき事がシンプルで明確だからね。
まずは自己紹介~現在の悩み等、今後の目標まで。
この日の参加者は、ほとんどが新人で、
先輩から教わっていたり、まだそこまでいってなかったり。
多少のレベル差があるけど、やらなければいけないことがハッキリしてる分、
やりがいもあるだろうし、目の前の先輩も目標になるだろう。
経験がないだけ、一日の中であっという間に直る癖もあるし、
変な癖が付いてないだけ、指導するこちらとしてはやり易い。
実は県域の人全員がお骨での葬儀に慣れているので、マニュアル化しやすい。
業界の成長期には随分役立ったはずだが、成熟期には果たしてどうか。
これから大変かもしれないね。
他府県の方はご存じないかもしれないが、「遺骨降壇」というのをやる。
まあ、大体県内どこの葬儀社でもやるのではないだろうか。(差はあるよ)
その時に、遺骨降壇の動きの中でナレーションをやるのである。
誰にでもマッチしやすい、人間の心理を表現したFUNETの文章が活躍している。
今後の中級の研修会では作品を提供し続けることになるだろう。
司会の演出は、まあまあだとしても、その他の演出系の弱さが目立った。
マニュアル化同様に、ちょっと課題かな、と思う。
10人という少人数だから、マイクが良く回る。
午後は、ほとんどマイクの廻しっぱなし。
とにかく自分の声も、他人の声も、よく聞くことだ。
音の流れ、トーンの違い、語尾の処理、上げ下げ等が聞こえてくるようになる。
そうして、自分をコントロールしていけば確実に上達します。
それぞれが、これからやるべきテーマが見つかったようで。
全員に共通しているのは「口跡」ですね。
先は長いけど、頑張ってください。