その葬儀社様は、定期的にお客様向けの様々なイベントをなさっているそうです。
会報誌を作り配布する程、熱心に営業活動をしています。
この地域には最近、いくつかの大手の葬儀社さんが進出しています。
地元の方を対象に、日頃からの地道な営業活動は、何よりの大きな力だと思います。
打ち合わせには、専務がいらしてくださいました。
講演の内容は、お客様対象の勉強会として「家族葬」と「無宗教葬」について、
1時間程度で話して欲しいとのことでした。
お客様は60名~70名位になるだろうとのことです。
私は若い頃から、音楽関係のイベント出演は多く、たくさんの仕事をしてきました。
葬儀社さんのイベント出演は初めてですが、
お客様向けフェア出演は、とてもやってみたいコトのひとつでした。
葬儀の世界に10年いて、「そろそろ、そういうことも出来るようになって来た」
と感じていたときに、今回のチャンスをいただいたわけです。
打ち合わせをしながら、
「これは、私が絶対にやらせてもらおう!」という気持ちになりました。
「私の場合、音楽の要素も入れて、少しだけショーアップも出来るな…」とも
思ったのです。
打ち合わせから戻ってからは、フューネラルフェアや出張が続きましたが、
いつも、この講演会のことを考えていました。
もし私がお客様だったら、どんなことが聞きたいだろう…と、
それを思い描く日々はとても楽しかったです。
そして出来上がった、講演会プランです。
初めに、「家族葬」についてのお話。
「家族葬」とはどういうお葬式のことを言うのか…。
まずは「家族葬」の形を知ることから入ります。
これについては、日本消費者協会のデータや書籍を通して現在の傾向をまとめました。
「家族葬」で見送った場合の良い点、気をつけなくてはいけない点を、
具体的に説明をします。
6年前に、私の舅の葬儀が、身内だけの家族葬でした。
その時の葬儀までの流れを、嫁という家族としての視点からも、
お伝えしようと思いました。
その時に、万が一、家族葬にしなかったらどのようなことが起きたか、
それによって私たち遺族は、何を感じただろうか…というところまで、
分析をしようと思いました。
後半は、「無宗教葬」についてのお話です。
「無宗教葬」とはどういうお葬式か、それが可能な場合、不可能な場合をまとめました。
昨年見送った友人の「無宗教葬」から、具体的なお話をします。
そのお話の中で、簡単な「音楽葬の模擬葬儀」を見ていただくことにしました。
私は無宗教葬の司会を多く経験しています。
打ち合わせの段階から、なるべくなら見送る方々の想いやイメージがきちんとあれば、
より良いお葬式になるであろうこと…など等、無宗教の「進行」ばかりではなく、
周りのご家族が気をつけたい気持ちの部分にも触れようと思いました。
以上のようなプランが、決まりました。
葬儀社様から、内容は私にお任せいただいたことが、とても有り難かったです。
私の経験からお話が出来るということは、大きな力です。
そして、講演に音楽を取り入れることで、さらに私らしい内容になりました。
当日までの期間、講演の文章を何回も繰り返し作り直し、読みあわせをして、
時間を計って…。とても心待ちに準備を進めました。
日頃、ミュージックセラピーのワークショップ&コンサートをしている私にとって、
イベントのタイムスケジュール作りや準備物の割り出しは、お手の物です。
時間と内容を詰めながら、少しずつ、講演会の全体像が見えて来ました。
それから、お客様勉強会の演出として、
最高に使えるものが「FUNET」のシステムでした。
「家族葬」や「無宗教葬」をご希望するお客様は、
「故人を中心にしたお葬式がしたい」と思っていらっしゃいます。
その想いを十分に受け止めて、表現して差し上げられるものが
「FUNET」なのだということにも、私は改めて気付きました。
そしてうれしいことに、私の講演のバックにも、十分な彩りを添えてくれたのです。
お客様向けフェアそのものにも、演出効果として大きな役割を発揮してくれるでしょう。
講演会当日用に、我が家がモデルになっている「ライフヒストリーパネル」を作り、
私をモデルにした「追悼文」も出来上がり、
「無宗教・音楽葬・次第」も、素敵に作ってもらいました。
代表の井手や工場長が、私の「お客様向け勉強会、講師デビュー」を、
しっかりと裏側で支えてくれました。とても有り難かったです。
では、その葬儀社様フェアの報告は、次回のエッセイで!