私は5年ほど前に、この故人の奥様の葬儀司会も担当させて頂いており、
その時にはこの遺影写真の方が喪主様でした。
やはり同じ式場で、素敵な花祭壇で奥様を見送った喪主様を、
おぼろげながら覚えています。
5年前のご葬儀の時は、式場の近くにTV局の車が待機していましたが、
今回は報道の車は無さそうです。
この葬儀は「密葬」です。
参列者は、遺族・親族、後はすべて故人が会長を務める会社の社員のみです。
そして、故人のご長男=会社の現社長が喪主と言う訳です。
社員だけで何百人もいるのですから、「社葬」と銘打って公表したら、
いったいどれだけの参列者が集まったのでしょうか?
喪主様曰く…社葬にすると社葬後は、挨拶(お礼)回りで、
しばらく仕事にならなくなるそうです。
進行は、至ってシンプルな仏式です。
参列者は、通夜・葬儀両日共にほぼ同じ方々なので、
喪主様よりの挨拶は通夜開式前に行われました。
喪主様は、いかにも仕事をバリバリこなす大企業の社長という感じで、
決断力・行動力・話術と素晴らしい。
そして一般的な葬儀の形態にも拘りません。
ナレーション・弔電拝読もなし。
私は、未だかつてないくらいの楽な司会で申し訳ないくらいでした。
しかし今回のメインは、祭壇前でのお食事会らしいです。
通夜後には、この式場内にテーブルがセットされ、お食事会がスタートしました。
喪主様は「型破りな葬儀」とおっしゃっていましたが、
儀式終了まではすべての参列者に式場内にいて頂き、
その後は、故人を囲んでのお食事会。
遺族・親族は、別の場所に食事が用意されており、
この式場内には社員が集うと言う訳です。
可能ならば、この葬儀形態は、とても理に適ったものだと思いますね。
儀式中の厳粛さが保たれますし、食事中は祭壇を目の前にして、
遺影を眺め、そして思い出を語りながらのお食事が出来るのですから。
ただ葬儀担当者さんや料理屋さんは、骨を折ることになるのでしょうが…。
それにしても、この一族は、著名人が多くリーダーシップを発揮するDNAが、
脈々と流れているのでしょうね。
「だみ声」&「よく通る声」も遺伝かな…。
故人のご冥福をお祈りいたします。