「清水の舞台から…」という言葉があるように、
何かを決断するときに、よく訪れた記憶があります。
バスで、清水さん入り口で降りてから、なだらかな坂を上って行きます。
暑い日だったので、汗をかきながらも、
「我が人生の坂道」なんて、つぶやきながら、なるべく脇道を歩いて行きます。
京都に来たら、観光客は多くて当たり前…。
その人ごみをどうやって回避するか…。
これが京都散策のもう一つの楽しみでもあります。
路地裏は意外と、静かな場所は多くて、右へ左へと迷わないように進みます。
「清水の舞台」は、心地よい風が吹いていました。
遠くに京都タワーが見えて、街中から近いのに山々に緑が多くて、気持ちが安らぎました。
この時期は、修学旅行生が多いです。
中学生達を眺めながら、「去年は次男も、こんな感じで歩いたんだろうなあ…」と、
振り返ります。最近の修学旅行は、団体行動では無くグループ行動をとります。
リーダーとメンバー達が計画を立てて、バスや地下鉄のパス券を持たされて、
時間通りに観光地を巡るというやり方です。
「○○時までに、八坂神社へ行かないと…」と、焦って歩いている中学生集団もいて、
何だか微笑ましく思いました。
私は、清水寺を後に、二年坂~三年坂~抜けて進みました。
途中で、懐かしい「イノダコーヒー」に寄りました。
そしてもう一つの目的である、知恩院へ向かいます。
ここは、○○年前に高校の修学旅行で初めて来たときに、
その荘厳さに驚き、大好きになったお寺です。
いつか一人でゆっくりと訪れてみたいと願っていました。
大きな山門をくぐって、何段もの階段をゆっくりと上がると、
そこに雄大な姿が現れます。
さっそく靴を脱いで本堂へ上がりました。
広い本堂は、何百畳あるのでしょうか…。
静かに座ると、涼しい風が吹き渡ります。
「正座で」と書いてあったので、最初はお行儀良く座りましたが、
その内ちょっとだけ足を崩して…その内、足を伸ばして、くつろぎ状態…。
失礼いたしました。
本堂の中では、僧侶達が入れ替わり立ち代り、様々な供養の読経が行われています。
その読経の「音」は、カラダにもココロにも心地よく、私の全身を癒してくれました。
1時間位、そのまま静かに、半ば瞑想に近い形で過ごしました。
呼吸がゆっくりと落ち着きます。
吸った息をしっかりと吐き出して、吐き出した分の息を 又しっかりと吸い込む…。
「読経セラピー」と名づけましょうか…。
いつまでも、いつまでもその場所に居たかったのですが、
この後は、大阪までたどり着かないといけないので、重い腰を上げました。
私は、忙しい日々の中に、なるべく安らぐ時間を作ろうと思っています。
カラダもココロも壊れない内に、
自分のリラックス法は自分が一番良く知っているはずです。
次は、何をして安らごうかなあ…。
「忙中閑有り」最高の時間でした。