社葬ではなく個人葬だったので、
青山葬儀所といってもこじんまりした感じの葬儀でした。
それでも青山葬儀所で施行される葬儀。
それなりに地位のある方です。
天皇から祭祀料も届けられていました。
その祭祀料は祭壇に飾られていて、遺影の真下に置かれていました。
位置的には、ここが最も適当なのでしょう。
祭壇は、白い花のみを使用したシンプルで清楚な花祭壇。
結婚式のウェディングドレスのような雰囲気です。
施行業者の特色がでていると思います。
また、弦や葉の細かい部分まで、丁寧に整えられていました。
その点、誠実さを感じさせてくれます。
祭壇以外の花です。
一般の個人葬でも、要所に花をあしらえるのはスタンダードだと思います。
目立たないながら、落ち着いた雰囲気を出してくれます。
庭。
メモリアルコーナーの設置場所になることもありますが、
今回は、何もなしです。
何もなくても、庭がきれいです。新潟のS会館を思い出しました。
掃除が行き届いていて、それだけで気持ちがいい。
よくよく考えたら、青山葬儀所も築年数が相当経っているのではないでしょうか。
それでも、古さは全く感じさせません。
よく見ると壁とか微妙なシミはあるのですが、出来る限りの掃除はしている感があります。
このあたり、さすが青山と言うべきでしょうか。
さて、式の進行もシンプルなものでした。
少し驚きが合ったのは、お寺さんの読経。
鎌倉の五山の一つである、有名なハイクラスのお寺だとは聞いていました。
どうせお布施がハイクラスなんでしょと毒づいて、
導師にあまり良い印象を持っていないない私でしたが、
今回の読経を聞いて、お寺に対する印象を変える必要が出てきました。
まるで、歌を聴いているようにお経が心が入ってくる。
楽器を使っていたからだけではありません。
3人で読経していましたが、全員が同じ音程ではなく、
私の記憶では、和音を奏でていたように思います。
そう聞こえただけかもしれませんが。
ただ、この読経なら1時間以上聞いていても耐えられる、
そういう読経でした。
おそらく、毎日毎日、読まれているのだろうなぁという、
洗練された読経でした。
「かぁぁぁぁぁつッ!!」
気合の入った引導法語も、キリッとします。
禅宗系は、こういう気合の入った引導をするようです。
社長が言うには「いっいー」という静かなタイプもあるようで、
社長はそちらの方が好みらしいです。
でも私的にはこちらの「かぁぁぁぁぁつッ!!」の方が、
それなりに、メリハリがあっていいと思います。
直後に、橘さんの司会。
「それでは、ご焼香をお願いします…」
シンプルでしたが、なかなか印象深い葬儀でした。
特に、素晴らしい読経をするお寺さんに出会えたことが、
良かったと思います。
故人のご冥福をお祈りいたします。