一方で、1週間後に本番を控えた受験者からは、
ピリピリとした緊張感を感じました。
試験というものが生み出す、独特の雰囲気ですね。
その雰囲気に引っ張られるように、
審査官もミスの無いようにミーティングを重ねました。
直前対策は、ほぼ試験当日通りのスケジュールで行われていました。
接遇や司会のブースも、ほぼ当日と同じなのではないでしょうか。
ここまで環境を同じにする直前対策は、めったに無いと思います。
違うのは、審査官が見慣れた人だということでしょうか。
審査官を実際にやってみてわかることは、
試験ではマニュアルを覚えることが如何に大切かということです。
マニュアル通りの司会、接遇…というと、
その言葉の響きから敬遠される方もいるかもしれませんが、あくまで試験です。
試験とは、本来、質やサービスの標準化を目指すものなので、
マニュアルを覚えているかを試されていると考えたほうがいいかもしれません。
裏方的に考えてみても、
本番では100人以上の審査官が受験者の採点を行うようですが、
審査官を纏めるのも結構大変だと思います。
審査官として公正に採点してもらうためには、公正な採点マニュアルが必要になります。
今回も、審査官の採点マニュアルを準備することが非常に時間を要しました。
主催者は、そのマニュアルを外れたところでの採点を、
審査官にはしないように計らわなければなりませんし、
審査官が恣意的な採点ができない仕組みになっている必要があります。
厚生労働省認定ですからね。
なので、審査官もマニュアルを外さないようにチェックするのが結構大変です。
何人かの受験者と接すると採点に慣れてはきますが、慣れてきたところで感じるのは、
まず最初に、「この人は受験対策をしているかどうか」という点です。
受験対策をしてきていると感じる人(つまり、マニュアル通りに解答する人)は、
審査は非常に楽です。
だいたい、最初の20秒ほど聞けば、ある程度の目星を付けられる思います。
ちょっとしたミスがあっても、安心して聞いていられます。
ゆとりがあるので、審査も細部まで行き届くでしょう。
一方、受験対策をしてない人(我流の解答をする人)は、
審査官は結構大変です。
マニュアルに目を通して、どこのポイントが抜けた、抜けていないなど、
反復してチェックをしなければなりません。
審査官は、仕事をしている気分になれるかもしれませんが、
受験者の司会や接遇を聞きながら、同時進行で採点チェックするのは大変です。
追いつけないところは、十分な審査が行き届かない可能性もあります。
それは、受験者にとっては不利に働くのではと思います。
実際は、オリジナリティにあふれる、素敵な司会、接遇であっても。
…と、こんなことを書いても、
すでに先週の金曜日に試験は終わっているので、今さら感が満載ですね。
来年に試験の機会があれば(無いに越したことはないのですが)、
ご参考ください。
そして、是非、十分な試験対策テキストが準備された、
葬祭ディレクター対策講座をご活用ください。
こちら、幕張の先生陣。
実際に幕張の実演をされると、結構圧倒されますよ。
技を感じられます。
私、初めて幕張実演を見ましたが、
これを見るだけでも、価値はあったと思いました。