綜合ユニコム様では、90年代後半から講師を勤めさせていただいて、
その間担当者もずーと一緒だった。
その担当者に教えられ、後ろをしっかり支えてくださったので今の私がある。
何と感謝していいのか…あんまり言うと恥ずかしい。
今年は年頭に病気もしたし、迷惑をかけてばかり、
そして、どうにかこうにか、年末に近づきつつある。
10年間で、テキストの中味も大幅に変わった。
勿論、受講生の質も向上したけど、テキストの量がかなり増えた。
女性司会が当たり前になって久しいし、ホール葬も当たり前。
これからの10年も、きっと激変が待っているだろう。
そんな話でスタートして、これからの司会に求められるものは?
現在のニーズを読んでいくと、地域の習慣(慣習)や、お寺様の指導、
かつては存在した拠り所が今はなく、それぞれが顧客の求めるものを探っている。
では葬儀の司会はどう変わるのか?
プロデュースや演出的に、技術論や気持ちや心の配り方は?
どんな司会が喜んでいただけるのやら。
その切磋琢磨の初期段階から始まるのが【ベーシック講座】である。
腹式呼吸のレッスンで声量をしっかりとキープして、
母音のレッスンで切れ味を…口の縦開き「あ・お・う」と横開きの「え・い」。
そして左脳トレーニングで口跡を磨いていく。
それは同時に、物を読む力を鍛えることにもなるのだ。
今回の受講生も、ほとんどがアウトである。
レッスンしたことがなければ、そう簡単に出来るはずもない。
すぐに宿題となり、次のステップへと進む。
こうして次から次へと宿題が重なり、帰社してからが…大変。
彼らは、司会のスクールで一年間に数十回通ってくるわけではない。
学校を卒業して、上手くいったら司会デビューするわけではない。
もうすでに、デビューは決まっているのだ。
あるいは、デビューしちゃっている人が大部分なのだ。
それを、たったの1日で上達させて欲しいと…。
だからこそ、教え方やテキストそのものに工夫がされている。
そこが企業秘密であり、長年培ってきたノウハウである。
最近は、FUNETの司会音声を延々と流している。
始まる前から、皆さんにはたっぷりと聞いてもらっている。
司会音声に浸かりっぱなしの状態だ。
耳が、少しでも正確に音が取れるようにと…。
声のトーンが、雰囲気が、少しでも吸収してもらえるようにと…。
葬儀司会の経験が、たったの「ひと月」。
そんな彼女の司会に驚いた…説明した通りに、実現できるのだ。
1日での凄い上達振りにも、驚きの連続。
今の高校生ぐらいからだろうか、彼ら彼女らが小学生の頃から、
国語の時間の音読が、プロのナレーターによるCDでの音読だ。
今後は、表現の基礎がしっかりと出来ている人も多くなるだろう。
ベーシックの受講生には早すぎる話かもしれないが、
「許される嘘」と「許されない嘘」…利他と自利の話をしたり、
各宗派のお経本をザラーと並べて、資料を提供させてもらった。
また焼香の回数の考え方や、各地の習俗の面白い話など…。
敬語の話、相応しい言葉の話、忌み言葉と禁句の話など…。
基本的には、所謂ハウトゥ物は素人用だ。
専門家としての知識、それを求めたい。
一日の講義時間ではとても無理だが、それでも講習の合間に話をする。
そしてかなりの量の課題発表がラストに。
皆さん、上手くなりましたねえ。
大変お疲れ様でした。
宿題は宿題として、それぞれがキチッとやってくれると信じています。
頑張ってください。
皆さんは、もう司会者デビューしているのです。