実は現在すでに、FUNETの一部の会員様には、
モニターとしてご協力いただいて、さらなる開発をしているそうです。
これは何かと言いますと、このフォトスタンドに、
チップやUSBスティックで写真のデータを差し込むと、
そのデータの写真が、音楽と共に次から次へとスライド上映される代物です。
まるで、写真立ての中で、パソコンのスライドショーが始まるという感じです。
井手が私に「プライベートの写真をUSBスティックに入れて持ってきてみてよ」
と言うので、200枚近い写真を入れて事務所に持って行きました。
それを「デジタルフォトスタンド」に差し込むと・・・。
前もってデータを入れた音楽と共に、私の家族写真のスライドショーが始まりました。
他人が見ると、そうでは無いかもしれませんが、
私は家族の思い出の時間を振り返るようで、とにかく楽しかったです。
200枚の思い出をたどる旅とでも言いましょうか・・・。
私はその時、これを是非両親にプレゼントしたいと思いました。
秋には孫の七五三があったばかりです。
その時の写真や家族旅行の写真をたくさん入れて、作ってあげようと思いました。
この商品は、まだ近くの電気屋さんには置いてないようです。
USBスティックには、孫たちはもちろんのこと、私の写真もたくさん入れて・・・。
お正月に実家に戻った時、このスライドショーを上映しました。
両親、特に母は大喜びでした。
自分で使い方を覚えようと、手順をひとつずつメモをして何度も練習をしました。
父は最近随分と年をとってきて、少しマダラボケがあるようです。
老人介護の中で「回想法」というスキルがあります。
本人が若かった頃や、輝いていた頃の時代風景や、物、音楽・・・などを
見たり聞いたりすることで、脳が活性化するのです。
認知症患者にも用いられている方法です。
父も、昨年、一昨年、もう少し以前の家族の思い出を写真で見ることで、
様々なことを思い出して、話し始めました。
まだボケてはいない母も、これには感激してくれました。
両親共に、次回は、もっと以前の写真を見たいと言っています。
日頃、わざわざ家族のアルバムを開いて見るほどのことはしませんし、
最近はデータで保存が多いので、アルバムそのものを作っていません。
フォトスタンドという形で見ることは、とても手軽な方法です。
MCプロでは、もちろんそれを葬儀のお客様に役立てたいと考えているようです。
私は、素晴らしいアイデアだと思います。
例えば、通夜、葬儀、火葬が終わったあとの「精進落とし」で、
ただ食べたり飲んだりするのではなく、
通夜から葬儀にかけての記録写真をこのスライドショーで流すのです。
「ああ、こういう人が来ていたんだ」とか
「2日間は、こんな感じだったんだ」とか、
遺族や親族の目が届かなかった部分を含めて、
もう一度葬儀全体をゆっくりと写真で振り返ることが出来るのです。
これはまさに「グリーフサポート」そのものであると思います。
その後、データで持ち帰り、葬儀の後の様々な片付けが済んだ頃に、
又は、「写真を見る」という心の準備が出来た頃に、
もう一度、葬儀の一通りを見ることで、見送った方への思いや、
葬儀そのものを承認することが出来るのです。
そして、次のステップへの気持ちの準備も促せる・・・。
一言では言いあらわせない、グリーフケアの深い意味が
そこにはあるような気がしています。
母は、その後、1日2~3回は、このデジタルフォトスタンドで、
思い出を振り返っているらしいです。
私は、第2弾の写真データを準備して、実家に送ろうと思っています。