「ナンバ歩き」とは、右手右足、左手左足を同時に前へ出す歩き方です。
小学校の運動会の行進や、卒業証書を授与する時の緊張した子供が、
つい右手右足が同時に出て、父兄などにクスッと笑われてしまう。
とても可愛らしく、いい思い出としてビデオなんかに写っているかも。
ところが、この歩き方こそが、先祖帰りをしているのです。
ですから笑ってはいけませんぞ、本来の日本人の姿なのですから…
みたいな事を永六輔さんが仰っていた。
凄いなあ、本当に物知りですなあ!
言われてみれば、歌舞伎の飛び六方や佐川急便の飛脚のマーク、
侍が刀を持つ動きも、農民が畑を耕す姿も、浮世絵の手足の姿勢、相撲の摺り足など…。
ぜーんぶ「ナンバ」の動きなのです、いやあ、今まで知らなかったよ。
何でも着物を着ていると、左右逆の動き(腰を捻る動き)は、
着崩れをするし生活にそぐわないらしいのです。
更に武道なんかでは、ナンバの動きで力が出るみたい。
身体を捻らないので軸が安定し、余分な力を使わないそうです。
効率的ということでしょうか…私は若い頃、殺陣を習っていたのですが、
木刀を構えての摺り足の稽古では間違いなくナンバ歩きでした。
明治以降の洋風化と軍隊の行進で取り入れられた近代歩行…
何か言葉に合いませんな、普段の自然な歩きと思っているもので。
ナント残念なことに、工場長はとっくに知っていてビックリ!
何故かというと、世界陸上のパリ大会で末続慎吾選手が取り入れた走法らしく、
当時は大分話題になったらしい…私、ちっとも知りませんでした。
ちょっと不思議に思うのは「ナンバ走り」で、はてなダイアリーを引くと、
腕と脚を上下同方向に振りながら走る日本古来の走法で、
日々何十kmも走る飛脚たちがこの走法を択んだ。
理由は、身体に負担が少なく、理に適っているからである。
ナンバ走りが、そこまで良いというのなら、
んー、スポーツ選手で特にマラソンランナー、
ナンバ走りにチャレンジして、北京を目指したら。
※因みに、欣ちゃん走りは駄目ですぞ!(笑)