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2008年02月26日

ナンバ歩き (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

明治以前、日本人の歩き方が違っていたという。
何々? 聞いたことないぞ!
さて皆さんは「ナンバ歩き」って知っていますか。

「ナンバ歩き」とは、右手右足、左手左足を同時に前へ出す歩き方です。
小学校の運動会の行進や、卒業証書を授与する時の緊張した子供が、
つい右手右足が同時に出て、父兄などにクスッと笑われてしまう。
とても可愛らしく、いい思い出としてビデオなんかに写っているかも。
ところが、この歩き方こそが、先祖帰りをしているのです。
ですから笑ってはいけませんぞ、本来の日本人の姿なのですから…
みたいな事を永六輔さんが仰っていた。
凄いなあ、本当に物知りですなあ!

言われてみれば、歌舞伎の飛び六方や佐川急便の飛脚のマーク、
侍が刀を持つ動きも、農民が畑を耕す姿も、浮世絵の手足の姿勢、相撲の摺り足など…。
ぜーんぶ「ナンバ」の動きなのです、いやあ、今まで知らなかったよ。
何でも着物を着ていると、左右逆の動き(腰を捻る動き)は、
着崩れをするし生活にそぐわないらしいのです。
更に武道なんかでは、ナンバの動きで力が出るみたい。
身体を捻らないので軸が安定し、余分な力を使わないそうです。
効率的ということでしょうか…私は若い頃、殺陣を習っていたのですが、
木刀を構えての摺り足の稽古では間違いなくナンバ歩きでした。

明治以降の洋風化と軍隊の行進で取り入れられた近代歩行…
何か言葉に合いませんな、普段の自然な歩きと思っているもので。
ナント残念なことに、工場長はとっくに知っていてビックリ!
何故かというと、世界陸上のパリ大会で末続慎吾選手が取り入れた走法らしく、
当時は大分話題になったらしい…私、ちっとも知りませんでした。

ちょっと不思議に思うのは「ナンバ走り」で、はてなダイアリーを引くと、
腕と脚を上下同方向に振りながら走る日本古来の走法で、
日々何十kmも走る飛脚たちがこの走法を択んだ。
理由は、身体に負担が少なく、理に適っているからである。
ナンバ走りが、そこまで良いというのなら、
んー、スポーツ選手で特にマラソンランナー、
ナンバ走りにチャレンジして、北京を目指したら。

※因みに、欣ちゃん走りは駄目ですぞ!(笑)

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2008年02月26日 09:00

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