もちろん、経験0年の方にも動いていただきます。
緊張していらっしゃる様子ですが、そのフレッシュさがいいですね。
この実践部分は「経験が長いからといって上手か」と言ったらそうではありません。
今までの現場経験の中で、周りに教えてくれる人がいるか、いないか・・・。
又は、上手な人がいるか、いないか・・・。
葬儀社そのものが、接遇に対してどのくらい意識を持ち、
指導しているか、いないかが、問われる部分でもあります。
もちろん、個人の意欲や資質、頑張りなども、そこには影響してきますけれど・・・。
式場のレイアウトは、それぞれが違います。
しかし、そこで行われる一つひとつのスキルは、同じです。
「いつもの場所では無いから出来ません」ではいけません。
いかなる場所でも、どのようなスタッフでも、自分の立場、
役割を知って、実践できることが求められています。
接遇とは「想像」であり「創造」です。
お客様や相手が、何を求めているかをより具体的に察知する能力、
それをしてさしあげられる能力。
その力を持ち合わせて、積極低に使う能力・・・。
その繰り返しです。
今回は、セミナー終了後に、多くの質問も来ました。
セミナー終了後のこの時間が私は好きです。
中には私の隣に座り込んで、話しこむ受講生もいます。
質問として、何が来るか、容赦はありません。
それに私がどのように応えるか・・・。
私も講師として、どの位育っているかが分かる「腕試し?」のようです。
この日の質問を抜粋すると、
「焼香台の配置次第で、焼香順路(導線)が違って来る場合、
どのような動きが一番スムーズか?」
「ご遺体が、式場に到着した時の、スタッフの言葉がけは?」
「弔辞の方のご案内の仕方は?等など・・・」
接遇実践の場合、理屈や理論で説明ができないものの方が多いです。
皆さんは、自分の中に式場のレイアウトが見えるので、
簡単な言葉で質問してきますが、私にはその環境や状況が皆目分かりません。
ですから、その状況からお尋ねします。
「式場のレイアウトはどうなのか、焼香台はどこに、いくつ置いてあり、
お客様はどこにいて、どこへ退室するのか、又は、戻って着席するのか・・・」
「ご遺体は、どのような形で式場に到着するのか、スタッフは何をお手伝いするのか、
何名でどの位置に待機するのか、お客様は何名か・・・」
「弔辞者の立ち位置、どのように奉呈されるのか・・・等など」
そして、一つひとつ、現場の様子を伺いながらお答えして行きます。
6時間弱のセミナーでは時間が足りず、触れられない場面も多くて、
皆さんが困っていらっしゃることをこのように質問していただくことは、
私としても大変有難いことです。
意欲的なスタッフが増えたとも言えますし、
他社との競争の中で、「よりよい葬儀をサポートしたい」と、
葬儀社様そのものが頑張っている証拠でもあります。
実際に、セミナー終了後に、受講生の上司の方からも私に質問が来ました。
「頑張っている人を応援したい」というのが私のテーマでもあります。
益々、やる気のあるセレモニーアテンダントが多く出てきて、
日本の葬儀スタッフ達がさらに元気になることを願っています。
皆様、大変お疲れ様でございました。
遠く東京の空の下から、見守っています。
どうぞ、頑張ってください!