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2008年05月20日

初級講習会…福岡編終了(井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

福岡バージョンは研修会の中でも特別である。
私が「司会講習会」以外にもう一つ…「葬儀基礎知識」を受け持っているのだ。
年に一度の「葬儀基礎知識」講座のために、50ページ以上のテキストを用意している。
正直申し上げて、葬祭ディレクターの資料的要素がかなり強く、
同時に興味を引くようなお話のオンパレードにしたつもりである。
将来のために、大事に使ってよ。


人気が高かったお話は、どうして日本には仏壇と神棚という、
二つの宗教的権威が当然のように同居しているのか?
何故神道は、第二次世界大戦後に宗教法人法の適用をうけるようになるのか?
天皇の葬儀は、明治以前は仏式でも数多く行われていた。
雅楽が神道だとばかり思っていたら、本来は仏教音楽だった。
最初の火葬は、700年の僧鑑真だけど、703年にも持統天皇が火葬されている。
仏教に地獄が登場するのは、中国の善導大師からで、
無学な人にも絵で布教したかったからだ。
霊柩車を見れば親指を隠すのは何故?
仏衣の頭陀袋って、そもそも宗教なのか?
年齢の数え方って、満年齢と数え年と、あと一つは?
亡くなると顔に掛ける白布の意味は?

通夜は本来、「その人」の死が確定していない。
そのため酒を飲んでドンちゃん騒ぎをするケースが多い。
死の霊力を恐れ、それに対抗するための力を持つと信じられてきた酒を飲み、
大勢の仲間で夜通し、大騒ぎをするのだ。
やがて朝を迎え、それでも「その人」は動くことは無かった。
こうして初めて、死の受け入れ態勢を整えることになるのだ。
このタイプの習俗は、日本には結構多く存在する。

それらは全て、葬儀社のプロになる早道。
歴史的な考え方、民俗学的な捉え方、様々な物の見方、
アプローチの方法を知ることで、オリジナリティが豊かになるからね。
後の食事会でも言われたが、ああいう話は聞いていて面白いということらしい。
飲んでる席では、正直な意見が出るのか、それとも調子を合わせているだけなのか、
それは…定かではない。

葬儀の基礎知識講座が終了すると、休む間もなく司会講座が始まる。
話を聞いて、写真をスライドで見て、という講座から180度変わって、
実技一筋の実力勝負の世界…実務の世界は残酷である。
ただ、声を出したりして身体を動かせば、出来る出来ないを抜きにして、
気持ちもすっきりとし、それぞれやる気も湧いてくる…はず。
変化をつけるトーク(喋り)にも、色々とパターンがあり、
自分の声をコントロールすることが大切だと分かる。
寺院との信頼関係の確立には、どうしたら良いか。
メモ用紙を常に携帯しなさいって、何のために?
プロの世界は、深い、深イイー話のオンパレード。
どうぞ皆さん、研修に参加してください。

夕食は、翌日の加藤講師も含めて懇親会。
自己紹介をし、現時点での疑問点など発表したが、
笑ったのは、今をときめく世界のナベアツの同級生だったかな。
滋賀県からの受講生の話が面白かった。
2時間ほどで解散となったが、
どうして福岡に来ると、こうも気楽に飲み歩くのだろうか。
偶然福岡に出張でいらした島根出身のI氏に誘われ、
かつて大変お世話になった福岡出身のK氏と合流。
まだまだ他にも会いたい人はたくさんいますが、久しぶりの再会に感激。

このお店は、巨人軍終身名誉監督の長島さんが良く使われる寿司屋。
K氏は、大の長島ファンで、結局このお店の常連らしい。
中州のこの辺りは、12時過ぎても賑やかそのもの。
明日の講座は加藤が講師です…が私は見学も、それから他の方との打ち合わせも。
今年の7月のハードスケジュールは、殺人スケジュール。
だから8月の予定でさえも、今から軽い打ち合わせをしなければ。
まあ、しかし、えーと…多分、多分、何とかなるでしょう。
…さあ、3件目に行きましょうか。
さようならー。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2008年05月20日 09:00

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