まず、以下の2つの調査結果から。
・葬儀を相談した相手 (第8回「葬儀についてのアンケート調査」より)
1位…親族(54.6%)
2位…葬儀社(16.1%)
3位…冠婚葬祭互助会(8.0%)
・費用、規模の決定要因 (第8回「葬儀についてのアンケート調査」より)
1位…親族の意見(44.9%)
2位…家柄・故人および喪主の社会的地位(9.3%)
3位…遺言および生前の希望(8.5%)
--
6位…葬儀社の助言(7.8%)
7位…冠婚葬祭互助会の助言(5.4%)
親族の意見が、葬儀の依頼・内容に最も影響していることが改めてわかります。
つまり、親族に良い印象を持ってもらっていることが、
葬儀の依頼を得るのに重要ということです。
(それには、日頃の葬儀施行を大切にし、
参加者に良い葬儀をアピールするが一番の営業活動かもしれません)
また、葬儀関連業者は【葬儀を相談した相手】として次点でありますが、
【費用、規模の決定要因】になると順位を下げています。
この点、葬儀関連業者から遺族へのアドバイス能力に、
より改善の余地があることが伺えます。
次に、葬儀費用に関して見ていきます。
葬儀費用の合計(葬儀施行・飲食・寺院を含む)の全国平均は、231.0万円です。
前回調査の全国平均は236.6万円(2004年)なので、大きな変化はありませんね。
個人的な感覚としては、より低価格化が進んでいると思っていましたが、
現時点ではそうでもなさそうです。
また、地域別に葬儀費用の平均を見てみると、
最も高額な地域は東北で282.5万円。最も低額な地域は四国で149.5万円。
…同じ業種とは思えないほどの開きがありますね。
四国だけでなく、関西圏は比較的葬儀費用が安いようです。
特に、飲食・葬儀施行費用が、安く抑えられています。
関西人は、サービスに対する目が厳しいですねぇ。
次に、葬儀業者に関する関連のアンケートを見ましょう。
少し項目が多いです。
・手続きや手順の説明について(「十分説明があり、よかった」の割合)
1位…農協・生協・漁協(59.0%)
2位…葬儀社(46.5%)
3位…冠婚葬祭互助会(39.8%)
・安心して任せることができたか(「任せられた」の割合)
1位…農協・生協・漁協(74.4%)
2位…葬儀社(47.0%)
3位…冠婚葬祭互助会(44.1%)
・親身になって手配してくれたか(「十分な手配をしてくれた」の割合)
1位…農協・生協・漁協(69.2%)
2位…葬儀社(42.9%)
3位…冠婚葬祭互助会(41.9%)
・社員の態度や行儀について(「よかった」の割合)
1位…農協・生協・漁協(69.2%)
2位…冠婚葬祭互助会(47.3%)
3位…葬儀社(47.2%)
・助言が必要なとき手際よく教えてくれたか(「よく教えてくれた」の割合)
1位…農協・生協・漁協(64.1%)
2位…葬儀社(48.0%)
3位…冠婚葬祭互助会(45.2%)
・進行はよかったか(「事務的でなくよかった」の割合)
1位…農協・生協・漁協(48.7%)
2位…冠婚葬祭互助会(29.0%)
3位…葬儀社(28.7%)
全体を見ると、農協・生協・漁協の良さが目立ちますね。
ただ、アンケート回答数410の内訳が、
葬儀社が254、冠婚葬祭互助会が93、農協・生協・漁協が39と、
回答数に大きなバラツキがあり、
カテゴリー分けが不適当のようにも思います。
(葬儀社という括りが大きすぎるのが、ちょっと残念です。)
ただ、それを差し置いても、農協・生協・漁協が、
各項目で20ポイント~30ポイントリードしていることは変わりありません
農協・生協・漁協の葬儀の満足度が、高い所にあることはわかります。
農協の葬儀が躍進してきている。
今回のアンケート調査の結果の中でも、特に目につく点ではないでしょうか。
この結果が続くようであれば、
農協の葬儀施行数(施行シェア)は、今後増えていくのではと思います。
…つづく