金券ショップでは、「おくりびと」だけチケットが売り切れていて、
相当、”当たった”映画になっているのでしょうね。
映画館内も結構な人が入っていました。
観客は、老若男女問わず幅広い層だったと思います。
映画の内容は…、まあ、近所で上映していたら、
実際に見た方が良いかもしれません。
テーマが先行するばかりで中身は恋愛映画という類も多いですが、
「おくりびと」に関しては、
映画の中心にあるのは常に「葬儀」や「人の死」でしたので、
私は特にガッカリすることが少なかったです。
当然かもしれませんが、納棺のシーンが多かった。
改めて見てみると、納棺と言うのは様式美が大切なのだなと思います。
もっくんの演技が素晴らしいということもありますが、
一般の人が初めて納棺という儀式に触れて、映画の美しい納棺師の動作を見ると、
ウチの葬儀でもああいう納棺をして欲しいと思ってしまうでしょうね。
感動的なシーンも、納棺の場面でしたし。
納棺以外でも、様式美が備わっているとやはり気持ち良いものだと思います。
様式美だけが重要だとは思いませんが、人の動作技術の一つの技術として、
様式美というものが見直されても良いのかもしれないなと思います。
あと、納棺が丁寧に、美しく描かれていたので、
納棺師に憧れる人も出てくるんじゃないかなとも思いました。
葬祭に関して良いイメージを与える映画だ思います。
逆に、不満もありますよ。
新人が手取りで50万とか、いつの時代なんだ(笑)って思いましたし。
まぁ、フィクションだから仕方ないか。
最後に、終盤に出てきた、
作業服で無神経な葬儀社の二人組が描かれていて、
最初からキチンとスーツで礼儀正しいもっくんと両極端だなと思いながら、
足して2で割ったらバランスのとれた今の葬儀社のイメージになるなと、
ほくそ笑んでいました。
まだ見ていない方は、お勧めです。
DVDでも見る価値もあるかと思います。