まず、不動産屋さんとの出会いは大きいですね。
喪家の、葬儀屋さんとの出会いに非常に似ています。
部屋探しは「不動産屋さんで決まる」と言っても、過言ではないでしょう。
それも、担当してくれる営業さんのキャラクターで「運」は決まります。
葬儀も、葬儀担当者のキャラクターで「運」が決まるのと似ています。
同じ不動産屋さんでも、そのスタッフによって大きな違いがあるということです。
同じ葬儀社でも、スタッフによって・・・。
実際には不動産屋さん3社に声をかけて、
夫と二人で、両親が心地よく暮らせるような部屋探しをしました。
1社目は、駅前の大きな不動産屋さん。
担当は、若くはないが新人っぽい人。
不動産の仕事は浅いキャリアだと思います。
挨拶やアイコンタクト、言葉づかい、声の出し方・・・。
どれもこれも、自信なさげに対応していました。
「やる気があるのか、無いのか・・・」
「これじゃあ、ダメだ」と、さすがの母も内心思ったそうです。
私たちは一気に不安を抱えました。
結局この担当者は、希望に沿った物件をひとつだけ見つけてくれたのですが、
その後、その物件は年寄り二人だけの住まいとしては、
貸していただけないことが判明しました。
この担当者は「ウン」とも「スン」とも言って来ないので、私たちはサジを投げました。
こういう営業の仕方は、お客さんを捨てているようなものです。
もったいない・・・。
私達がなめられているのか、この担当者が仕事をする気がないのか・・・。
どうでもいいです。不動産屋さんは、他にいくらでもありますから・・・。
2社目は、友人の紹介の不動産屋さんでした。
希望の値段を言って、探してもらいました。
私たちも物件を当たる内に、目が肥えて行きました。
「日当たりはいいけれど、近所の道路がうるさそう・・・」とか、
「便利な場所だけれど、環境がいまいち・・・」とか、
こちらを取れば、こちらが立たず・・・ということも見えてきました。
どこかで妥協は必要だということも分かってきたのです。
この不動産屋さんの社長は、とても感じが良かったのですが、
母が上京して「まさにこの数日で探さないと・・・」と気合をいれた時期に、
残念ながら東京を留守にするということです。
仕方なく、他の不動産屋さんを当たってみることにしました。
部屋探しというのは「ご縁」や「タイミング」があるのですね。
夫も私も、そして母も、少し疲れて来ました。
しかし「絶対にあきらめない!」の根性で、部屋探しは続きました。
つづく