葬儀接遇の理念、接客というものについて、等など…。
古くからいるスタッフには、
「もう、ぬるま湯につかっているようなやり方は、通用しないこと」
「変わって行こうと努力する人を会社は求めている」などをお伝えしました。
新規採用のスタッフには、
「葬儀は、そう簡単な仕事ではない」
「生半可な気持ちでは、通用しない仕事である」ことをはっきりと述べてから、
「しかしやる気さえあれば、誰にでも可能性はあるし、
これからの時代、葬儀という仕事は、花形である」等など、
ちょっぴり辛口ではありましたが、心からのエールを送りました。
葬祭スタッフとしての基本的な物の考え方や、
どうして、そのようにしなくてはいけないのか…などを分かりやすくお伝えした後に、
実際の葬儀ホールでの、簡単な実践トレーニングをしました。
身だしなみや言葉づかい、会社専用の接客用語など、
まだまだこれからマニュアル作成の課題は残りましたが、
是非、次回の研修会では、
「この皆さんと、接遇トレーニングが始められるように…」という思いを込めて、
ご指導させていただきました。
そして何よりも今回は、
このプロジェクトのリーダー的存在のNさんに対して、
私はカウンセラーの気持ちで寄り添いました。
いわゆる既存の葬儀社を変えて行く為の「接遇改革」という現場において、
リーダーは、とても重要な存在です。
特に外部からのリクルートで採用されたNさんは、
ちょうど今、壁にぶち当たる時期を迎えているようです。
誰にでも、そのような時期はあります。
夏に、打ち合わせでお会いした時に、
Nさんはとても不安そうな表情で私を見つめていました。
それは無理もありません。
その時に「大丈夫、私がサポートします」とお約束していたのです。
Nさんとは、この研修会前夜にお食事をご一緒しました。
この計らいは葬儀社様が、
彼女のそのような状態を案じてのことでもあったのでしょう。
葬儀社側がそれに気づいているということは、私にとっても大きな支えです。
安心しました。
その時の彼女曰く、
「今、地下10階に下りているような気分です」とおっしゃいました。
「地下10階…相当落ち込みましたね」という私の返事に、
「はい…」と力無く答えました。
私はこの研修会で、今、彼女が置かれている立場や状態を、
少しずつ聞きだす機会を持とうと努力しました。
もちろん、Nさんは研修会の中では、
しっかりとリーダーとしての立場でスタッフをまとめていました。
よきお姉さん的存在です。頼もしかったです。
次回の研修会は、
いよいよ正式採用になったスタッフ達との接遇実践教育に進みます。
そして、さらにNさん自身には、彼女が元気になってくれるような、
カウンセリング的アプローチを続けて行こうと思っています。
別れ際でNさんは「今は、地上に上がって来ました」と、笑顔で答えてくれました。
「少しは、モヤモヤとした気持ちが吐き出せたのかな?」と、安心いたしました。
まだまだ始まったばかりの、接遇改革です。
これからがスタッフ達の頑張りどきです。
落ち込んでいる暇など、無いかもしれません。
私も講師として、時にはカウンセラーとして、最大限のサポートをいたします。
この地域の葬儀は、顧客満足の視点からは、まだまだこれからです。
ですから、努力する葬儀社様にとっては、今だからこそ、その可能性は無限大です。
是非「地域1番」を目指して、頑張りましょう!
事務局の皆様、大変お世話になりました。
そして、お疲れ様でございました!