研修会のご依頼があって、12回全体の計画を立てました。
しかしこれはあくまでも計画です。
講座にお見えになるスタッフの素質や能力、
又、この葬儀社様が向かって行く目的を見計らいながら、
私の意見をお伝えしながら、少しずつ変わって行く可能性はあります。
どちらにしても、リーダーである支配人は、
これからの時代の葬儀社様として、強力なリーダーシップが求められています。
初年度は、接遇の基本を中心に具体的な内容で講義しています。
講座開催は、夕方に仕事が終わってからの3時間です。
お疲れの方もいらっしゃるでしょう。
ですから、頭を使うことよりも、体を使うことを中心にお届けしています。
今回、毎回欠かさず講義に取り入れていることに、
「ボイストレーニング」があります。
昔は、どちらかと言えば、
無口な人が葬儀屋さんになったという話を聞いたことがあります。
今でも時々、「人前に出るのが苦手なので、葬儀スタッフになりたい…」
という勘違いをした人が求人にやってくるらしいですが…。
これは大きな間違いです。
葬儀のプロであれば、大勢の人を正しくリードできる人であるべきです。
担当者であれば、
葬儀を進める中で、多くのことを分かりやすい言葉で説明しながら、
納得していただきながら、進めるべきです。
スタッフであれば、不特定多数の方々に、
言葉をつかって安心安全な進行リードができなければいけません。
そんな時に、「私は、無口なので…」なんて言っている場合では無いはずです。
ですから実は、葬儀スタッフとは、言葉をたくさんしゃべる仕事なのです。
その為には、発声、発音、活舌などのトレーニングは必須です。
ある程度の、大きな声が出ることも必要です。
大きな声が出てはじめて、小さな声も言葉が立つのです。
「声の器」と言いますが、それは通常は人によって様々です。
多くのお客様の前で、堂々と話が出来る葬儀スタッフ作りに、
「ボイストレーニング」は欠かせません。
少しずつ、本格的なトレーニングにつなげて行きたいと思っています。
もちろんこれは、司会者にも必要な訓練です。
今回伺った葬祭ホールは、
私鉄の駅からほどない距離の、川のほとりにあります。
周りは緑豊かなとても落ち着いた環境です。
私は研修会で、全国の葬祭ホールに伺っていますが、
こんな素敵なロケーションの葬祭ホールは初めてでした。
その川の先は、ほどなく海です。
故人の魂や見送る方々の思いが、
船に乗ってこの川を下って行くようなイメージを感じました。
「全員のスタッフが、心を込めてお見送りできるように、
スタッフの接遇を磨いて行くお手伝いに心を尽くそう」と、
改めて思いました。
スタッフの皆さんお疲れ様でした。次回来年2月にお会いいたしましょう。