F氏の研究内容は、
「葬祭企業の経営と施設・サービスの変化からみた
葬儀の外部化に関する研究」。
【外部化】とはなんぞ?と、私は思いましたが、
「自宅」⇒「外部[ハード面(ホール)・ソフト面(葬儀社)など]」への
移行のことを指していると思います。
発表は、上記のテーマを基に、
3年間の研究成果を纏めたものです。
葬儀が自宅からホール葬へと移行する情勢の中で、
「葬送儀礼の変」、「ホール形態の変化」、「葬儀社経営の変化」の具合を、
様々な角度から調査されていました。
成果物の多くが、グラフや表など調査を基盤としたものなので、
説得力があったと思います。
統計的な情報が比較的少ない葬祭業界では、
このような調査内容が纏まっているだけでも有難いです。
50分と限られた時間での発表だったのですが、
時間が足りないくらいでした。
質問も盛況でした。
発表の熱気に乗せられて、
私もつい最後の最後に質問をしてしまいました。
「会葬者の減少が葬儀の収益に打撃を与えているが、
会館葬への移行が会葬者減少の一因のようにも思う。
相関関係があるとお考えですか?」
後で聞いたら本当に時間が無かったそうで、
回答は上手くかわされてしまいました。
…間の悪い質問でした。
ま、質問の回答に関わらず、
葬祭は収益を上げるポイントの変更を迫られているのに、
旧来のビジネスモデルからの変更できないままでいるのが現状ではないか…
と、発表を聞いていて思いました。
そんなところでしょうか。
聴講者全員に配布された、概要本(小冊子)はとても素敵でした。
表紙に厚めの紙を使用して、綺麗に装丁しておりました。
さすが印刷物には拘りますね。
一つの区切りとして、公聴会が無事に終わり、
大変お疲れ様でした!