電話を置いてから3時間後くらいでしょうか、
先方から電話が掛かってきました。
案外早めに対応してくれたんでしょう。
「もしもし、こちら○○電機です。工場長様の電話でしょうか」
「はい。そうです」
「この度は、色々とご迷惑をお掛けして、申しわけありませんでした」
ちなみに、先方は関西(しかも大阪)の会社なので、コテコテの関西弁です。
つられて私も随所に関西弁になっていますが、ここでは標準語で書いております。
「それで、各所と話を持ち、今回は特別な案件ということで、
お伺いいただいた質問にお応えする事になりました」
「はい」
「えーと、まず、クレジットカードの件ですが、
お客様から伺った下4桁の番号と、登録されている番号は違いました。
今回の件でお客様のカードが不正使用された可能性は低いと思います」
「購入履歴はどうですか?」
「はい。今回は特殊な案件ということで、特別にお伝えいたします…。
まず、4月○日に、○○(音楽再生機) と ○○(ゲーム機) の購入履歴があります。」
いかにもクレジットカードの不正利用に使われそうな金額の買い物だ。
この金額であれば、瞬時に利用者に不振な使用があると連絡が行くことはない。
ここで買ったものをオークションサイトなどで換金するのだろう。
「いかにも、犯罪に使われていそうな買い物ですね。」
「ええ、まぁ…」
「4月○日の、何時何分ですか?」
「夜の○時○分です」
「あと、4月○日○時○分に、○○(DVDプレーヤー)の購入履歴があります」
「それだけですか」
「以上です」
「わかりました。ちなみに、私は他にもクレジットカードを持っているのですが、
そちらに登録されたクレジットの番号は教えてもらえないのですか」
「それは、難しいです。」
「電話番号も?」
「申しわけありません。難しいです。
警察から連絡があれば、警察に教えることはできるのですが…」
ま、そうですよね。無理ですよね。
「わかりました。一応、警察には届け出ますので」
「今回の件は、ご迷惑をお掛けして申しわけありませんでした」
「ご丁寧に対応いただいて、ありがとうございます。
何かありましたら連絡申し上げますので、宜しくお願いします。
それでは、失礼致します。」
ということで、どうやら私に金額的な実損はないようです。
名前と住所を不正使用されたのみ。それでも、気持ち悪いですけどね。
でも、どこから漏れたのでしょうか…。
翌日。
被害届をもらうために、警察に行きました。
最初、『住所と名前を盗まれました』と言ったら笑われましたが、
事の顛末を細かく説明し(警察は細かく聞いてくるんですよね)、
何らかの犯罪に巻き込まれたかもしれない事は、記録をとってもらいました。
しかし…どうも住所と名前が不正使用されただけでは被害届は出せないらしい。
「金額的な実損は無いんでしょ?」と、一蹴されました。
でも、気持ち悪いじゃない!
「お気持ちはわかりますが、今の時点では被害というレベルでは…」
まぁ、そうなんですけどね。
「記録としては、キチンと残しておきますので。
また、何かあればこちらから連絡いたします。」
…トボトボ(帰る)。
個人情報って、一体何なのかしらね。
保護されつつも、不正使用されても被害にはならない。
個人情報は微妙な存在だということを、
改めて知らされた一件でした。
ま、まだ終わっていないかもしれませんけどね。