四本足ではなく4輪の自動車、
二つの羽で羽ばたくのではなく2つの翼による飛行機、
水中を進むイルカのヒレではなく船や潜水艦のスクリュー。
人間は、「こうしたい」「こうなりたい」と思ったとき、
それを実現している動物と同じ結果を求めるのに、
別の方法を選んだからこそ、より早く、より高く、より深く、が可能になったのです。
コンピューターもそうなのです。
アナログ思考の人間が、デジタルで考えるコンピーターを開発したからこそ、
数万円のコンピーターでも10億桁の計算が一瞬で出来るし、
人間だったら色々と想いを巡らしたりしますが、コンピーターは一直線。
不平不満は言いませんし、逆らうことなんか滅多にありません。
たまにフリーズしてこちらを困らせる愛嬌も持っていますし、
付き合ってみると、いやーあなかなかどうして、結構いい奴です。
実際、私はノートパソコンが手放せません。
講師の仕事で使うようになって、そのパフォーマンスから逃れられない。
その傾向は益々強くなり、パワーポイントのデザインやアニメーションにも拘る。
かつてのゴア副大統領のように(地球温暖化)、演台から遠隔操作も行ってみたり・・・
こんなに自分がIT化してしまうなんて、10年前には、とても考えられなかった。
今、PC業界はネットブックが席巻している(シェア2割)が、
インターフェースでも驚きの進化を遂げている。
昨年、アップルのiPhoneが、一般向けに搭載したマルチタッチスクリーン。
魔法のように、指先を感じる画面です。
スクリーン上の画像を指先であちこちに動かせるほか、
画像の端に2本の指先を当てて、
指を開閉すると画像の拡大・縮小が出来たり、
操作用の違うファイルを呼び出したければ、
画面を2回タップ(軽くたたく)すれば、表やメニューが立ち上がる。
身体の小さな異星人が機械の中に飼われているのかと思ったくらい、
私は不思議でしょうがなかったのですが、
研究所レベルでは遥かに高性能なシステムが
登場しつつあるというではありませんか。
例えば、10本の指での複雑な操作が可能だったり、
たくさんの人が同時にスクリーンを操作できたりするらしいです。
思い返せば25年前、
カーソルキーの煩わしい操作から開放してくれたマウスの登場は、
衝撃と共にどれほどの開放感を味わったことか。
マルチタッチスクリーンという、新しいインターフェースの登場は、
ITの進化をさらに促進させるに違いない。
さらばマウスよ!