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2009年05月22日

ダイアログ インザ ダーク(工場長)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

日本語では、「暗闇の体験」と訳すのでえしょうか。
視覚障害者のガイドで、
本当に暗いの中を探検するというワークショップです。
先日、この催しに行ってきました。

態々こんなワークショップにで出なくても、
目を瞑れば暗闇を体験できるじゃないと、思うかも知れません。
ただ、ずっと真っ暗な中で目を瞑るのと、
明るい中で目を瞑るのとでは、少し違うのです。
目を開けても暗いままというのは、
これは、本当に視覚を当てにできないという気分にさせられます。

白杖を持って、作られた林道や砂利道の上を歩くのですが、
この白杖があまり役に立たない。
慣れないと、難しいのかもしれません。
むしろ、足の裏や手の甲、あと、匂い等の情報が、
自分の位置や状況の理解を助けてくれます。

途中、民家があって、(もちろんそこも暗闇です)
そこに野菜や家具が置いてあるのですが、
視覚情報が無いと、ただ手に触れることや匂いをかぐことが、
楽しくなってきます。
目の見えない人には、よくモノを触らせなさいと聞いていましたが、
実際に体験してみると実感するなぁ。

後半、駅のホームによくあるような黄色いブツブツのタイルの上も歩くのですが、
あの上を歩くのは、結構難しいと実感しました。
普通の道と、段差がある前と、タイルの種類が違うのだけれども、
意識しないと気付きません。
また、注意しないと段差は怖い。上りも下りも。
バランスを崩す第一の要因だと思います。
なだらかな坂でも、ちょっとグラッとします。
もし、視覚障害者を案内する機会があったら、
坂の有無も教えてあげるとやさしいのかもしれません。
段差がないこと(バリアフリー)は、
視覚が失われると非常に助かりまよ、ええ。
葬祭会館でも、バリアフリーが進んでいることは、
非常に良いことだと思います。

このワークショップの最後には、
暗闇のバーがあって、そこでは実際に飲み物が飲めます。
私は赤ワインを頼みましたが、
現場でワインを注いでくれるのです。
(マスターは、赤外線スコープでも付けているのかしら)
このワインが注がれる音から、ワインの匂い、
ワインが喉を通る感覚まで、普段意識しない部分が刺激されて新鮮です。
逆に、食事の時ですら、いかに視覚に頼っていたかも実感できます。
たまには、目を瞑って食事するのも良いかも知れません。

感覚が研ぎ澄まされた体験でした。
ワークショップは2時間ほどでしたが、
視界が明るくなると少しクラクラしました。
もしかしたら、世の中には、
視覚情報があり過ぎているのかも知れませんね
視覚以外の情報に、目を向けてみるのも良いのかも知れません。

まさに、視点を変える、ということですね。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2009年05月22日 09:00

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