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2009年11月27日

第17回葬祭セレモニー司会術「キャリアアップ講座」終了 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

パーソナル・レゾリューション。
「その人らしい葬儀をあげる」という意味・・・アメリカで主流の考え方である。
消費者のニーズに応えられるように、葬儀社で様々な工夫がなされている。
(ムッフフフ、勉強にはなったぜ!)

そこで、葬儀司会について考えてみた。
「その人らしい葬儀を・・・」の司会ってどういうものだろうか。
故人の事を一番良く知っているのは遺族だから、遺族が判断するしかない。
司会の人間は、故人とは亡くなってからのお付き合いだから、
生前のコミュニケーションは取れるはずもない。
だから、遺族を中心に故人の事を良く知る周囲の人たちに取材することになる。
ただ、最近はエンディングノートの存在があり、本人自ら色々な事を書いている。
しかし、必ずしも本人の希望通り、エンディングノートに忠実に出来るわけではない。
演出が分かっていない人が多く、現実的にはとても無理。
故人の希望ということだが、実現は難しい・・・そういうこともあるようだ。
結果、遺族に取材をして、ナレーションが望みならばナレーションということ。
ナレーションだけが故人らしさを追求するものでもないから、
もちろん他の方法を選択する人も多いはず。
しかしここは、ナレーションを選択した人に対してということで進めよう。

取材方法は、FAX・メール取材、電話・面談取材、暗記・筆記取材とある。
自分の会社がどれに相当するかで、長所・短所が分かれる。
取材についての注意点だ。(修正できるなら、なるだけ早く)
遺族のタイプもいくつか分類出来る。
これも分類方法はいくつもあるのだろうけど、相手がどのタイプであっても、
自分のやり方は常に変わらないという人がいるけど、それで良いのか?
また、真にコミュニケーションを取るとはどういうことか?
短時間で本当に可能なのか?
聞きたいことだけを、順序立てて聞いて、それで相手が満足するだろうか?
自分の知りたい情報だけ、という気持ちは分かるけど、何か可笑しくないか?
その他、様々な事柄について考えてもらった。

葬儀のナレーションで物語を作ることはない。
話の「ヘソ」がないと物語は成立しないけど、
葬儀のナレーションはその類のものではないはず。
では、どのようにして話を構成し、どのようにして作成したら良いのだろう。
序・破・急や起・承・転・結、ハコ書き・・・。
現実的な問題として、作成に与えられる物理的時間というものがある。
短い場合は、10分~20分で制作しなければならず、
かなり特殊な業務と言わざるを得ない。
その時、どういう便利な方法があるのだろうか。

それから参加してくだった皆さんの構成は、1名のみが男性で他は女性ばっか。
アマゾネス研修?・・・そんな馬鹿な・・・いよいよ来る時が来たかな?
全国の各地では、女性だけの限定講習会は数々あるが(社命で)、
特に限定していない、また全国どちらの方でもどうぞ、
という綜合ユニコム主催の司会セミナーでこれだけ偏ったのも珍しい。
10年前は、葬儀社の男性スタッフ中心で女性は数える程度だったけど、
やがてプロ司会の会社中心になり、女性参加者が圧倒的に増え、
今では葬儀社の参加も女性中心に変わったから、結果として女性中心となっている。
しかし、プロ司会の会社も漸く落ち着いたのか、
最近は原点に戻って、葬儀社からの参加がまた増えつつある。

各自が実際に取材を試みて(模擬だけど)、何を感じ、何を考えるか?
取材される側になってみて、正直どう思ったか?
創作した部分のどこが話の中心である「へそ」になるのか。
「へそ」がしっかりしていると、どういうことなのか?

文章作りを教えるなんて、数時間で出来るはずもないが、
私が受け持っているのは、スクーリング形式の司会講座ではない。
しかし今回の司会者のニーズは、文章作りにある。
だから、セミナーではどのように進めるべきか、悩んだのは事実。
物語を創作するわけでもないし、真実を追求すべきものでもない。
だから、このようにしたら・・・とお話申し上げた。
まだまだ不完全だが、出来る限りの事はやらせていただく。
来年は、もっと良いアイデアが浮かんで・・・なんてことは難しいだろう。
講師にとって、試行錯誤の日々が待っているだろう。
参加してくださった皆様、本当にお疲れさまでした。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2009年11月27日 09:00

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